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志布志事件国賠訴訟原告団、鳩山大臣に抗議声明 = 保坂展人のどこどこ日記
http://www.asyura2.com/08/senkyo47/msg/318.html
投稿者 ダイナモ 日時 2008 年 2 月 14 日 22:40:38: mY9T/8MdR98ug
 

http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/d6c8375fc66c3a747dae25cc57aa0af1

鳩山法務大臣へ抗議のひと言

藤山 忠(すなお)(志布志無罪国賠原告団団長)
1.不愉快な発言。何を根拠にこんな発言ができるのか。その真意、意図が知りたい。ひと言で言うなら身に覚えのないことで4年間余り裁判を闘って、全員無罪になって、現在国賠で闘っている原告団団長として抗議したい。
2.この志布志事件をきっかけに取り調べの可視化が具体的に動き出そうとしている矢先に、うがったみかたをすれば否定的な発言としてとらえられる。
3.警察庁は1月24日に取り調べのあり方について文書を出したばかり。そのことを法務大臣は認識していないのでは、釈明より謝罪すべき。もっと言うなら資格はないのでは?

永山トメ子(志布志無罪国賠原告団)
ひどい発言です。冤罪でなければ何か。警察の作り上げた犯罪だと私は思っています。こんな発言で世間を騒がせるのか。立場をわきまえてほしい。大臣ですから一般社会の常識に通用する発言をしてほしい。

中山信一(志布志無罪国賠原告団)
1.事件の真相がわかっているのか、逆に冤罪ではなく犯罪と認識しているのなら許せるが、まるでこの事件の真相をわかっていない。
2.この事件は権力の傘で作り上げたのか。全員無罪になった今も納得できない。
3.国民を守る立場の法務大臣がこのような軽い発言をすること自体許しがたい思い。

川畑幸夫(さちお)(「踏み字」事件当事者、特別公務員暴行陵虐罪原告団)
1.法務大臣たる者が軽々しすぎる発言、そのようなことを言う前にこの事件の発生した現地志布志市志布志町の四浦地区懐集落へ足を運ぶべきだ。
2.志布志事件は何もなかったことを、さもあったかのように作り上げた事件として、判決で無罪になった。この発言は裁判そのものを否定する内容で許しがたい。私としては冤罪ではなく検察、警察の犯罪だと思っている。
3.法務大臣のこのような発言で、この事件を片付けてほしくない。国家権力の横暴としか思えない。

谷田則雄 (志布志無罪国賠原告団)
 大臣の発言ではない。考え方が乱暴すぎる。言うべきではなく、腹立たしい。
 この事件は複雑。正しいことを言うべき大臣が、私たちいやな思いをしている人間の神経を逆撫でしている。安心するような発言をしてください。

山下邦雄 (志布志無罪国賠原告団)
 罪のない人間に対し、逮捕状を取らせて事情聴取させた裁判官もよくない。何もしていない、逃げも隠れもしない、刑事には本当のことを言うのにいきなり逮捕して、長く拘留した。それが全員無罪になって、それを「冤罪ではない」というのはよくない。


抗議声明

新聞・テレビ等マスコミ報道によると、鳩山邦夫法務大臣は、13日法務省で開かれた全国の高検・地検の検察長官との合同の会議で志布志事件の無罪判決に言及し、「この事件は冤罪と呼ぶべきではない」と述べたと言われます。
 この発言に触れた全員無罪の判決を得た者の怒りと失望は計り知れません。以下、当事者の発言を列記致します。

一.法務大臣は事件の内容を認識していない。
一.発言はこの事件の判決そのものを否定している。
一.国民の生命と財産を守るべき司法の最高責任者の発言としては資質を問いたい。
一.「踏み字」で警察から人権侵害を受けて、さらに追い討ちをかける発言。許しがたい。
一.一度現地志布志の四浦地区懐集落へ来てほしい。

など、満腔の怒りを表しています。

 そもそも鳩山法務大臣は喫緊の課題でもある取り調べの可視化、つまり録音・録画の法改正に消極的な答弁をされています。例えば2月12日の衆議院予算委員会での答弁では、組織犯罪とか被疑者の琴線とかプライバシー等を上げ、司法改革に逆行するような内容になっております。

 事件発生からやがて5年目をむかえます。「全員無罪」の判決から1年目です。この志布志事件の私どもに与えた影響は大きく、心身の痛手から立ち直れない者も多数います。ドアの開閉におびえる者、不眠症を訴える者、病院通いの者、失職した者などです。

 私たちは訴えます。この志布志事件は冤罪ではなく、警察、検察の犯罪です。このことが裁判で、あるいは社会的に裁かれたのです。

 過ちを改むること憚ることなかれです。今回の志布志事件は警察、検察の大きな過ちだと私たちは考えます。しかるに今回の鳩山法務大臣の発言はそれらの過ちを容認し、司法の自殺行為に値すると断じます。

 私たち事件関係者は、ある者は親を介護し、ある者は牛を養い、あるものは作をし、ある者は会社を経営して生活をし、人生を送っています。

 今回の事件で不幸な目に遭ったとは言え、めげることなくかの地で過ごさなければなりません。政治とは政治家とはそういう私たちの生活を安心して送れるように手を尽くすことが使命だと考えます。

 そういう意味で、警察、検察の信頼回復の指導にあたるべき司法の最高責任者の今回の発言を厳しく糾弾したいと思います。

 その上で、今回の志布志事件は冤罪ではないとの発言を撤回し、志布志事件に関わりを持つ当事者への謝罪を求めます。

 以上、抗議声明といたします。

平成20年2月14日  
志布志無罪国賠訴訟  
原告団 団長 藤山 忠
 

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