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(回答先: 岩国市長選挙の結果をどうみるか(3)(天木直人のブログ) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 2 月 11 日 19:03:53)
この人物のみならず、最近同様の言説を散見するが、そこには多くの嘘がある。
>ついこの間まで世界第二位の経済大国であった日本が、そして勤勉で優秀な日本人が過労死に追いやられるほど働いてきたのに、なぜ国の経済が困窮していったのか。弱者や老人の面倒を見切れないほど余裕がなくなったのか。我々が汗水たらして国に納めた桁違いの金が米国に流れ込んだためだ。
まず、過労死を年間万人ベースで数十年間続けてきたのは、他ならぬ国民自身が労働基本権を破壊してきた結果だ。
多くの国民は、労働争議権の公の意義さえ理解しないまま、保身に汲々として資本と強者の側に立つことで、恰も自分が強者そのものになった気になっていた。国労、総評を解体する過程で、散々、労働運動は時代遅れ、ダサイ!と喧伝されてきた。国民は、年間1万人を越える過労死を問題にする公正な社会意識を持たず、したり顔でそれに頷き合いながら自己の貧しい文化を自覚することもなかった。
このような目先の功利性のみの突出した風俗が、社会の公共セクターを縮小させ、企業などの私的所有に囲い込まれた、剥き出しの個人が利権を奪い合う競争に明け暮れる、文化無き貧しい社会を形成してきた。
それを勤勉で、優秀と言いくるめても虚しいだけだ。
毎年、国民が国に修める税金の2倍を越える歳出予算を立て、その大半は、国内利権として国内企業や個人の懐に入っていった。異常に膨れ上がった個人貯蓄総額は、この公的債務がそのまま移転して形を変えたものに過ぎない。この国では高額所得者は、公金の私有財産への移転によって産み出されてきたのであり、決して競争市場での成功者を意味しない。
当然、財政破綻に至るまで膨れ上がった公金支出は、一部の者が占有し、国民の大半は蚊帳の外で彼等を「勝ち組」と囃し立てながら、自分達は切り捨てられて今日に至っている。
敗戦後、米国によってもたらされた民主制度の下で与えられた労働基本権を、終身雇用の口約束と交換に自ら企業に差出し、国民自身の手で産業別労働組合と公共的労働セクターを崩壊させ、その結果、終身雇用そのものを取り上げられていく様は、日本国民の愚かさと卑しさの必然的な帰結だった。
本来、普遍的人権である労働団結権を企業内組合という私的セクターに囲い込むことが、人権と天与の尊厳を、個的功利に摩り替える不正そのものだったが、この国には、それを教える倫理文化さえ存在しなかった。
このような、尊厳無き目先の功利主義によって生活さえも失う事になる過程こそが、戦後日本人が歩んできた道だった。
それを、全部外国のせいにするのは、真実無きポピュリズムに過ぎない。ご都合主義の卑しさに、また一つ新手のパターンを加える事に何の意味があるのか。
嘘で固めた俗受けする正義に価値は無い。
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