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世間は「中国製の毒入りギョーザ」で大騒ぎである。だが、今回の事件は、起きるべくして起きた当然ことである。食糧に無関心な日本社会は、「食」の本質論議に至ることなく、もっと良いものを輸入しようという話になるのだろう。
海外に食糧を委ねると言うことは、こういうことである。もちろん国内でも、類似のことがこれまでもあり、これからも起きると思われるが、国の姿勢として海外依存率を高める限り、国内で発生したこととは異質なものであるととらえている。
国家としての、基本姿勢がここにないからである。
以前、牛の輸入飼料にカビなどが発生して汚染され、乳牛の健康に障害がでているというので、国会で紙智子参議院議員が中央酪農会議に質問をしたが、獣医の私にも「どう思うか」という問いがあった。私は、海外に依存する限り、当然のことだと回答した。人の「食」も同じである。
良い食糧なら輸入しても良いというものではない。食糧には一定の「量」と「質」が要求される。無くて良いものでもなければならないし、あれば良いというものでもない。
食糧は、人の生命に関わるものである。人が生きていくために欠かすことのできないものである。しかも倍は食べられないし、半分だと生きてゆけない。一般の商品とは全く異なるものである。
当然、質も問われなければらない。健康に直接関わるものである。食糧を一般商品と同等に「市場原理」で評価すると、価格競争により当然のこととして質が犠牲になる。
経済成長の著しいときには、「農業」や「食」は犠牲になる。2、3次産業を支援した方が手っ取り早いし、1次産業に飛躍的な生産は本来無いものである。
国家としては、経済成長を高める産業の育成が国威を発揚できるのである。
かつての日本がそうであったように、国家的行事のオリンピックを控えた今の中国が、多くのものを置き去りにしたまま経済発展を続けている。
やがて中国の経済発展は、人件費を上げ、日本の労働賃金に近づく時が来る。日本の輸入理由が希薄になる時がやがて来る。
今回の事件は、食糧は国家単位で可能な限りの自給をするべきだとの警告である。
http://www.ohmynews.co.jp/news/20080201/20435
※コメント:
安易なグローバリズムを支持している人(=自民党議員や自民党に投票した人)に毒ギョーザを批判する資格はない!!!というワケだ。はっきりいって自業自得である。
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