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2008年02月01日
時の政権とあまりにも近すぎる危うさ
今日から2月。今年に入って一月がたった。毎日ブログを書き続けているなかには、書きたい事がない日もある。書く気力が萎える時もある。そういう時は我ながら出来の悪いブログになる。最近は特にそうだ。もういいだろう、そろそろ書くことを止めようか、などと思う事がこれまで何度あったことだろう。
そういう時に、いい言葉に出会うと力が湧いてくる。2月1日の朝日新聞の社説にそれを見つけた。
その社説は、安倍首相の肝いりで出来た教育再生会議が、福田首相に最終報告書を提出して役割を終えた事を次のように評していた。
・・・時の政権の影が色濃ければ、その行く末も政権とともにあるものだろう。福田政権になって、文部省や官邸はすっと距離をとり始めた。これに対し、委員からは不満や恨み言が聞かれた。
しかし、どうだろう。提言そのものに力があれば、旗振り役の安倍氏が去っても、その提言は世論の支持を得たのではないか・・・大切なのは、政治や行政の思惑から離れて一から議論を積み上げることだ。時の政権がやりたいことを後付けするのでは意味がない・・・(教育再生委員会は)時の政権とあまりに近すぎるという危うさを抱えていた・・・(その)寂しき幕切れから学ぶべき事は多い。
そういえば集団的自衛権を合憲解釈にしようとする会議もあった。いずれ同様の運命をたどることになろう。政権が変わっても、いつの政権側について諮問会議や懇談会の常連に名を連ねる識者や財界人もいる。いつの世も、権力者におもねる事は世渡り上手の常である。
しかし同時に、誰の心の中にも反骨心はある。自立心がある。矜持がある。その葛藤に悩みながら人はバランスを保って生きるのではないか。
ところが小泉政権あたりから、この自制心がなくなってしまった。日本中が強者に寄り添うようになってしまった。強者の悪や不正に正面から異議を唱えなくなった。愚かな強者は自分が英雄だと勘違いしてますます強権的になる。誰もが人気者、スターになりたがる。その行き着く先が今日の日本ではないのか。
何でもかんでも権力に楯突けばいいと言うものではない。しかし、時の政権とあまりにも近すぎる危うさは、人間が持つ最後のよりどころである自立心、自尊心を捨て去る事にある。その結果自分自身を見失う事になる。日本が再生できるとすれば、すべての日本人がこの危うさに気づくことである。
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