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2008年01月31日
中国ギョーザ、ハンドボール、捕鯨問題ー今こそ外交の出番ではないのか
外交というものは、ただひたすらに日米同盟ばかりを追いかければ事足れりではない。ODAを気前よくばら撒けばいいというものではない。「中国との戦略的互恵関係を進める」、とか、「アジアからバルト海にまたがる自由と繁栄の弧を作る」となどと、空疎な言葉の遊びをしている暇はない。
外交とは、国民生活の安全と豊かさを実現する国際活動であり、利害がせめぎ合う国際社会のジャングルの中で、日本という国の矜持を守り、世界に日本の主張を正しく発信する真剣な営みである。
日本の外交力を問われる事件が相次いで起きている。中国から輸入された冷凍食品が日本人の生命を脅かす事件が起きた。政府は早急に原因を突き止めて国民に公表し、対策を講じなければならない。それは日本一国では出来ない。中国政府に働きかけ、日中両国政府による真相究明作業を行い再発防止策を講じなければならない。このままでは日中双方の非難合戦になる。日中双方の食品業界の打撃につながる。日本国民の食の不安が募る。こよなく外交的な対応が急がれるのだ。
ハンドボールの国際試合をめぐってクウェートの横暴が放置されている。目に余る。スポーツと政治は別だという主張は間違いだ。1980年のモスクワ五輪はソ連のアフガン侵攻で日本を含む50カ国によってボイコットされた。クウェートといえば、1990年にイラクに侵攻された時、イラク攻撃を行った多国籍軍の資金援助のために、日本は130億ドルという最大の資金援助国であった。それをクウェートは、不注意なのか意図的なのか、支援国への謝意表明の中に日本という国を除外した。おろかな日本はクウェートに文句をいうどころか、これがトラウマとなって、やはり金だけでは評価されない、次からは軍事協力をしなければ駄目だと思い込んで憲法改正に方向に突っ走った。あの時日本政府はその怒りを世界に公言すべきであったのだ。血税でまかなった日本の貢献を大声で言うべきであったのだ。
日本の捕鯨船団にシー・シェパードという環境NGOが暴力的な抗議をした。この背景には豪州政府の反捕鯨姿勢がある。だからこれはこよなく外交問題なのだ。今日31日から東京で始まる日豪外相会議でも議題になるという。当然だろう。しかしまともな外交はなされないだろう。サミットを控え外交問題にしないという慎重論が既に政府内を覆っているという。日本が強気出られないもう一つの理由がある。水産庁に主導された日本の捕鯨外交がある。天下り団体の利権が見え隠れする。日本は国際捕鯨取締り条約の抜け穴を利用した擬似商業捕鯨を行ていると世界は見ている。ここを正面から世界からつかれたら、日本のイメージは損なわれる。日本の捕鯨外交の失策がもたらした捕鯨問題である。
見ているが良い。中国ギョーザ、ハンドボール、捕鯨、これらは今後もどんどんと問題は発展していくに違いない。メディアで報じられる事になる。そしていまのような日本外交の不作為の姿勢では、正しいはずの日本がどんどんと不利な状況に追い込まれていくに違いない。
日本の食品業界やハンドボール協会、捕鯨関係者に任せていては気の毒だ。かれらもまた日本の不作為外交の犠牲者なのだ。
繰り返して警告する。外交は、外務官僚が自分たちのやりやすい事をしていれば事が足りるものではない。日本国民の安全と繁栄、そして日本国の国益を守る国家的一大事業である。この難問に積極的にそれに取り組もうとする姿勢を見せないようであれば、外務省は本当にいらない事になる。
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