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2008年1月30日(水)「しんぶん赤旗」
「集団自決」
軍強制記述 復活を
赤嶺議員追及に 文科相、削除説明できず
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(写真省略)質問する赤嶺政賢議員
高校教科書の沖縄戦「集団自決」の記述にかかわり、文科省が「軍の強制」を認めなかった問題で、日本共産党の赤嶺政賢議員は二十九日の衆院予算委員会で、「『強制』でないというなら(軍に)追い詰められた県民が悪いというのか」と迫り、検定意見の撤回と「強制」の記述の復活を強く求めました。
文科省が昨年三月の教科書検定で「強制」の記述を削除したことに対し、沖縄で空前の怒りが広がりました。それでも同省は、教科書会社の訂正申請に対し「強制」を認めませんでした。(同十二月)
赤嶺氏は、「強制」削除の検定意見をつけた教科用図書検定調査審議会が訂正申請の際にまとめた「基本的とらえ方」でも、「軍の強制」を認めないと書かれておらず、同審議会では、強制を否定する合意はなかったことを示し、なぜ削除したのかと迫りました。
渡海紀三朗文科相は「(「集団自決」を命じる)命令は確認できていない」と繰り返すだけで、「強制」削除の理由は説明できませんでした。
赤嶺氏は、「軍官民共生共死」という当時の軍の方針が、住民を根こそぎ動員し、最後は軍と玉砕せよというものだったと指摘。住民を陣地構築に動員し、機密を知った住民の方言使用を許さず、スパイ扱いにしていた実態を示し、「(当時の軍と県民は)『強制強要』の関係しかなかった」と告発しました。
そのうえで、審議会では、沖縄県史を執筆した専門家から「直接命令を下した(軍)指揮官名まで判明している事例も少なくない」との意見も出されたことを挙げ、この意見を審議したのかと追及。渡海文科相は、どう審議したのか答弁できませんでした。
赤嶺氏は、「集団自決」とは、親が子に手をかけ、子が親に手をかける凄惨(せいさん)なものだったと述べ、「『軍の強制』による『集団自決』を繰り返さないと、あの戦争をくぐりぬけた県民にいうべきだ。文科省の結論は、戦争を合理化し、正当化しようとするものだ」と批判しました。
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