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「株価急落に対する政府の無策を追求しよう(小野盛司)
(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第九弾です)
http://tek.jp/p/
本日(2008年1月22日)、日経平均株価(225種)の終値は前日比752円89銭安の1万2573円5銭と2005年9月以来、約2年4か月ぶりに1万3000円の大台を割り込んだ。一連の株価下落が投資家に巨額の損失を発生させ、日本経済に大きな悪影響を与えているのにも拘わらず、政府はサブプライム問題はアメリカの問題だと言うだけで、何の対策も打たない。経済を理解しない人たちに経済運営を任せておく程、怖いことはない。昨年の株価騰落率は52カ国中、下から2番目ということで、日本が一人負けの状態にある。1989年には日本の株価は38915円にも達していたことを忘れてはならない。
諸悪の根源は政府がデフレを長期間放置していたことにある。デフレ克服が最重要課題と認識しながら放置した責任は極めて重い。デフレは景気対策をやれば簡単に脱却できるということは、計量経済学の結論だ。例えば2008円1月に発表された内閣府のモデル(進路と戦略)による試算でも、3年間で2.9兆円を使うとデフレーターは0.2%上昇するとある。もしこれを10倍にして、3年間で29兆円、つまり年間10兆円景気対策に使えば、デフレーターは2%上昇し、完璧なデフレ脱却が可能だ。更に大規模に行えば、期間短縮も可能だ。
政府はデフレ克服には何ら有効な政策を行わなかったのにも拘わらず、あたかも直ぐにでもデフレ克服できるというような印象を与える発言(大本営発表)を繰り返している。過去の大本営発表を、嘘の連続を是非読んで頂きたい。これらは内閣府のホームページで簡単に確認できる。
●2002年1月18日 経済財政諮問会議『構造改革と経済財政の中期展望』
【デフレ克服】 今後2年程度の集中調整期間は、中期的に民間需要主導の成長を実現するための重要な準備期間である。この期間において最も重要なことはデフレを克服することである。・・・・これらの政策に取り組むことにより、集中調製期間において、景気は厳しいながらも回復に向けて動き出す。こうした動きを受け、デフレも克服され、物価上昇率はプラスに転じると見込まれる。
●2003年1月24日『改革と展望』
【集中調整期間とデフレ克服に向けた取組】 集中調製期間は、中期的に民間需要主導の成長を持続するための重要な準備期間である。また、この期間において最も重要な課題は資産デフレを含めデフレの克服に向けた取組を行うことである。・・・政府・日本銀行が一体となって、デフレ克服を目指し、できる限り早期のプラスの物価上昇率実現に向けて取り組む。
●2004年1月16日 経済財政諮問会議『構造改革と経済財政の中期展望』
【集中調整期間とデフレ克服に向けた取り組み】 こうした考え方の下、政府は民間需要、雇用の拡大に力点を置きつつ、構造改革をさらに加速・拡大する。また、2004年度における不良債権問題の終結を目指し、これまでの成果の上に立って不良債権処理を推進する。こうした構造改革は、主に次の5つの効果を通じて、デフレ克服に寄与すると見込まれる。
●2005年1月21日 『構造改革と経済財政の中期展望』
【経済の展望】 デフレについては、政府・日本銀行一体となった取組を通じ、デフレ圧力は徐々に低下してきている。国内企業物価が上昇を続ける中、消費者物価指数(全国、除く生鮮食品)は集中調整期間の後にはプラスになり、また、GDPデフレーター(物価変動指数)も徐々にプラスになると見込まれることから、デフレ克服に向けた着実な進展が見込まれる。
●2006年1月18日 経済財政諮問会議『構造改革と経済財政の中期展望』
【経済財政運営とデフレ脱却に向けた取組】 上述のような物価状況の下で、デフレ脱却に向けた取組は依然として重要な政策課題である。このため、重要強化期間内におけるデフレ脱却を確実なものとするために、政府・日本銀行は一体となった取組を行う。
●2007年1月18日 経済財政諮問会議『日本経済の進路と戦略』
【経済の将来展望】 物価については、「進路と戦略」で示された適切なマクロ経済運営の下で、デフレ脱却後、安定的なプラスの物価上昇率が徐々に実現していくと見込まれ、消費者物価指数の上昇率は5年間のうちに2%程度に近づいていくものと見込まれる。
●2008年1月17日 経済財政諮問会議『日本経済の進路と戦略』
【直面する課題】 第一は、デフレ脱却が視野に入り、ようやく経済が正常化しつつあるにもかかわらず、将来の日本経済や生活に対して不安感や不透明感が漂い、積極的な前向きの動きが広がってこないことである。
国民はいつまでも黙っていてはいけない。経済政策を積極財政に転換せよと今こそ要求すべきである。」
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2008/01/post_b753.html
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