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(回答先: ＮＨＫ経営委、全理事に辞表要請検討・インサイダー疑惑受け（日経） 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 1 月 20 日 11:31:45)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2008011902080599.html
2008年1月19日 朝刊
十七日に発覚した、ＮＨＫ報道局記者らによるインサイダー取引疑惑。放送前のニュース原稿を“悪用”して株売買をするという前代未聞、開局以来の事態を受けて、ＮＨＫは十八日、再発防止策の検討を本格化させた。焦点は内部調査による疑惑の全容解明だが、新たな事実が発覚する可能性は捨てきれず、そうなればさらなる批判を浴びるのは必至。かといって、踏み込んだ調査とならなければ、視聴者の信頼を失い、受信料不払いが再燃しかねない。ＮＨＫは窮地に立たされた格好だ。 （小田克也）
「本当に三人だけなのか」。増田寛也総務相は十八日午前の閣議後会見でこう述べ、調査を積極的に進めるようＮＨＫに求めた。これを受けて、橋本元一会長は同日夜、増田総務相に対して、放送前の特ダネ原稿を見ることができた報道関係職員五千人を対象に、不正な株取引の有無などを調べる意向を示した。
ＮＨＫは今後、番組制作ガイドラインなどを見直し再発防止策を検討。株取引に関する厳格なルールを明文化する方針だ。それとともに、証券取引等監視委員会の動きをにらみながら、疑惑が取りざたされる三人の内部調査と、職員による株取引の実態調査を並行して進めることになる。
ただ、全容解明に向けた調査は、かなりの困難を伴いそうだ。
三人を含めて厳密な調査を進めた結果、新たな疑惑が浮上すれば、さらに世論の批判が強まる可能性は極めて高い。手をこまねいていれば、視聴者の反感を招き、せっかく減少傾向にある受信料の不払いが再び増える恐れがある。
橋本会長が増田総務相に“約束”した調査は、報道関係職員ばかりか契約職員をも対象とする大規模なものだが、「あくまで自己申告の域を出ないのではないか」「例えば、妻や親類が情報を得て株売買をしているかどうかが分かるだろうか。雲をつかむような話だ」と実効性そのものを危ぶむ声すら、局内からは漏れ聞こえる。
さらに調査のいかんを問わず、今回のインサイダー取引疑惑を受け、ＮＨＫの抜本的改革を目指す古森重隆経営委員長（富士フイルムホールディングス社長）が、内部統制やコンプライアンス強化などで、さらなる厳しい内容を突きつけてくるのが目に見えている。それをきっかけに、経営委員会に経営の主導権を握られる事態になりかねない。
ＮＨＫは、十六日に二〇〇八年度予算案と事業計画を発表したばかり。公共放送であるＮＨＫは今後、年間予算について国会の承認を得なければならないが、国会で今回の問題が取り上げられれば、予算案の審議が停滞することも予想される。
この日も、ＮＨＫ視聴者コールセンターには、大勢の視聴者から抗議が寄せられた。「〇四年の不祥事の時ほどの反応ではないが、この先、どうなることか…」と、ＮＨＫ関係者は不安視する。現段階ではＮＨＫ本体も疑惑の詳細をつかんでいないだけに、影響がどこまで広がるか、まったく見通せない状況だ。
二十五日に就任する福地茂雄新会長は、いきなり「不祥事の処理」という難題を背負う。〇五年一月、制作費着服などの不祥事で引責辞任した海老沢勝二前会長の後を継ぎ、橋本氏が会長に就任した当時と状況は酷似している。「時計が逆戻りした」。ある局員はこう嘆いている。
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