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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2008012002080890.html
2008年1月20日 朝刊
安倍晋三前首相(53)が年明けから、政治活動の機会を徐々に増やしている。病気で昨年九月に退陣した後、表立った言動を控えてきたが、再始動した格好だ。ただ、辞任劇で国政の混乱を招いたこともあり、当面は「一議員の立場」で保守勢力の下支えに力を注ぐとみられる。
安倍氏は元日に合わせ、自らのホームページにあいさつ文を掲載。「昨年は大変なご迷惑とご心配をおかけいたしました」と重ねて陳謝した上で「良質な保守基盤を広めていくことが私の使命だ」と決意を表明した。
安倍氏は退陣後、都内の自宅で療養を続けていた。回復途上の昨年十一月十三日、強くこだわっていた新テロ対策特別措置法案(給油新法案)を採決した衆院本会議に出席。十二月には一年三カ月ぶりとなる地元の山口県入りを果たし、復調を印象付けた。
年が明けると、活動の幅を拡大。十四日に塩崎恭久元官房長官、渡辺喜美行革担当相、自民党の菅義偉選対副委員長の元「チーム安倍」のメンバーと会食した。
十六日には、都内で開かれた自民党議員のパーティーに出席。「辞任以来、晴れがましい席は遠慮してきたが、年も替わったので」とあいさつし、意欲をにじませた。
安倍氏は保守の政治理念を共有する盟友の麻生太郎前幹事長、中川昭一元政調会長らと連携し、憲法改正の機運を再び盛り上げることなどに尽力するとみられる。
ただ、安倍氏に批判的な党内勢力からは「復帰は早すぎる」(ベテラン)との声も出ており、存在感が高まるようだと、あつれきが生じる可能性もある。
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