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http://www.amakiblog.com/archives/2008/01/17/#000674
2008年01月17日
「反抗にあこがれない若者」という読売新聞の記事に思う
1月14日の読売新聞に興味深い社会評論の記事を見つけた。最近の若者は、かつての若者の特権である「反抗」について興味を示さなくなったと、次のように書いていた。
・・・自分(40歳の記者)の青春時代を振り返れば、あこがれたのは優等生ではなく、大人や社会に立ち向かうような人だった。もっと上の世代なら・・・ゲバ棒で権力と闘った。それに比べると現代っ子は違う・・・彼らは皆、クールだ。
「上の世代に反抗する意味ってあるんですか」
「社会に抵抗するのは時間の無駄。ただ、自分の力をだせばいいだけ」
「今の男子学生に、尾崎豊が歌う映像を見せると、『こんなに熱く歌って気持ち悪い』とか言うんです」と話すのは精神科医の香山リカさん(47)だ。香山さんはここ何年か、教鞭を執る大学の心理学の授業で尾崎を取り上げているが、『大人への反発や、管理社会への抵抗を歌った曲は非常に人気が低い』という。
・・・なぜ(反撥や抵抗が)弱まったのか。香山さんいわく、「おそらく、父親や教師が優しくなり、脅威ではなくなったから」。それ故、今の若者は、大人を無条件に信頼し勝ちだ。「大人は自分たちのために何か協力してくれる存在。ならばそれを利用しない手はない。尾崎みたいに生きるのは損だと考えるんです」
「大人が優しい社会」となった理由を文化人類学者の沼崎一郎・東北大教授(49)は、「家族をつくる事が『趣味』になったと分析する。概して社会は豊かになり、人々の心には余裕が生まれてきた。結婚しないと世間体が悪い、なんてこともなく、コンビニと電化製品があれば男一人でも生きていける。
「じゃあ、どうして結婚して子供をつくるのか。それは家族を楽しみたいからなんです」
家族を楽しむために父親は子供に気をくばり、「誰に飯を食わせてもらっているんだ」などとは言わない。だから子供は、素直で、気配りができ、他人との関係性を重視する人間に育つ。沼崎さんはこんな傾向を「男の子たちの少女化現象」と呼ぶ・・・
なるほどそういえば、まわりを眺めると思いあたるような気もする。社会で頻発する家族殺しや凶悪犯罪は、例外的なほんの一部かもしれないのだ。だからこそ、それが大きなニュースになるのだ。
そして「反抗、反撥」に冷淡なのは若者に限らない。社会人も、引退した高齢者も、総じてやさしく、おりこうなのだ。抵抗するものは負け組みだ、自分は負け組みと一緒になりたくない、内心そう思っているに違いない。
これほど自公政権が無能であっても、もし次の選挙で政権交代が起こらないとしたら、それは日本がまだ、まだ恵まれた国であるという事だ。格差社会、格差社会とメディアが騒いでいる割には、多くの国民は、貧しいながらも、苦しいながらも、なんとかやっていけるのだ。だから現状を是認しているのだ。変化に臆病なのだ。
「いや、そうではない」、と反論する声が聞こえそうだ。私も、この読売新聞の記事が一面的である事を願う。いつ、どのような状況のもとで総選挙が行われても、そして小沢民主党に問題が多いとしても、次の総選挙では政権交代を期待する。
はたして日本国民の多くは、一般大衆の大半は、反骨精神がないのか、「反抗」は愚かだとさめているのか。それは次の総選挙で明らかになる。
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