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一二月二〇日に来年度予算の財務省原案が内示された。参院選の大敗の後だけに、与党政治家の圧力が増して、バラマキに回帰したとか、改革が後退したといった論評がメディアにあふれている。他方、各紙は生活保護費の切り下げや医療崩壊に警鐘を鳴らし、国民生活の危機に政府が適切に対応することを求めている。大新聞の社論の矛盾は深刻である。
そもそも政策とは分配の変更をもたらすものである。労働分野の規制緩和を進めて低賃金労働を可能にすることは、労働者から企業への富の再分配をもたらす。小泉−安倍政権の時代には、そうした再分配を改革と美化してきたものだから、それに対する反動で弱者にもっと再分配しろという声が高まるのも当然である。強者に対する再分配は改革と賞賛され、弱者に対する再分配はバラマキと非難される。このような言説のゆがみに、確信犯である日経新聞は仕方ないとしても、他のメディアはもっと敏感になるべきである。
もちろん、私は族議員の復活を歓迎しているのではない。バラマキがなぜ悪いかといえば、政治的圧力によって効果の薄い事業に税金が投入されるからである。明確な基準に基づいて必要とする人々に公平に資金が配分されるならば、何ら問題はない。問われるべきは、歳出の有効性と公平性である。
財政が役割を拡大すれば、当然歳入を確保することも必要となる。これについては次の機会に論じることとしたい。(東京新聞12月24日
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