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http://www.magazine9.jp/desk/080116/080116.php
薬害肝炎や年金の問題などとは違って、このテロ特措法によって直接困る人間がいないということで、国民からは大した反発も受けないだろう、という政府与党の読みなのだろう。
それにしても、なぜあんなにも「アメリカへ油をあげる」ことに、福田首相は固執するのか?
繰り返すけれど、どうにもわけが分からない。
当コラムでも何度か指摘されていたように、日本がインド洋上でアメリカの軍艦に給油しているという事実を、この騒ぎが起こるまで、当事者であるアフガニスタンのカルザイ大統領さえも知らなかったという。だから、アフガンから日本へのこの件についての感謝の意など、日本で大騒ぎになるまで一度も表明されたことはない。
「給油を止めたら、日本は世界で孤立する!」
それが、自民党やこの法律を支持する人々の決まり文句、脅し文句だった。
でも、「それは逆でしょ?」と言いたくなる。
アメリカに追随することこそが、世界の中での日本の孤立につながる。そう考えるほうが、理屈にあっている。
もう完全にレームダック(死に体)化したブッシュ大統領。アメリカ国民の関心は、今年11月4日に行われる大統領選挙に移っている。
“史上最悪の大統領”と言われるブッシュ氏のことなんか、もはや誰も相手にしていない。次期大統領が、黒人初のオバマ氏か、それとも女性初のヒラリー・クリントン氏か、ということに米メディアの関心も集中しているのだ。このふたりの争いに注目が集まり、ブッシュ氏も共和党も、ほとんどメディアからは蚊帳の外扱いをされている状況だ。
議会でも民主党が多数を占めているし、このメディアの過熱報道ぶりから見て、どちらにせよ、民主党候補が次期アメリカ大統領に就くことは確実だろう。
ヒラリーかオバマか、なのだ。
いずれが次期大統領になったとしても、アメリカのイラク&アフガン政策が大転換されることは間違いない。ふたりとも、イラクからの米軍の早期撤退を公約しているのだから。
それでもなお、戦争好きのブッシュ氏は、イラクやアフガンがダメならイランがあるさ、とばかりに、イラン非難のボルテージを上げ続ける。
「イランは世界一のテロ支援国家。手遅れになる前に米国と中東地域の友人たちは、この危機に立ち向かわなくてはならない」と演説したという(朝日新聞1月14日)。
危機を作り出しているのはアンタでしょ! との突っ込みはさておいて、こんなオバカの言うことは、もう誰も聞く耳持たぬ、というのが世界の趨勢だろう。
イラク戦争の大義名分だった「イラクの大量破壊兵器」などどこにもなかったし、イラン問題でも「イランの核兵器開発は、すでに4年前に中止されていた」というアメリカ情報機関の正式報告によって、ブッシュ大統領の政策が破綻しているのは、世界中が知っている。それでもまだ、イランの脅威を叫びたてるブッシュ氏。世界中が相手にしなくなるのも当然です。
スペイン、イタリア、イギリス、ポーランド、オーストラリアと、ブッシュ支持の政策を取ってきた世界中の政権が、次々と退陣していった。日本でも、ブッシュべったりだった安倍晋三前首相が無残な政権逃亡。
そんな状況になったブッシュ政権から、かつて彼を支えた“ネオコン”たちも、続々と姿を消し、もはやブッシュ大統領は“裸の王様”状態なのだ。
自民公明が衆議院再議決という伝家の宝刀を抜いてまで通過させたあの「新テロ対策特措法」は、いったい何のためだったのか、ほんとうにわけが分からない。
アメリカを孤立させることが世界の不安定につながる、というのが福田首相の認識ならば、それはそうとうにズレている。アメリカを戦争の泥沼から引き上げてやるために、世界各国と連携して努力するのが、当り前の国際感覚というもの。
それが、アメリカの孤立を救うことであり、ひいては日本が孤立しないための方策ではないか。
違いますか、福田さん?
ここまで、アメリカ軍艦への給油にこだわるのは、裏になんかあるのかなあ、美味しい利権でも…。
そんなふうに勘繰りたくもなります。
民主党は参議院第一党でありながら、きちんとこの新テロ特措法を否決せずに“たな晒し”にして、やり過ごそうとした。さすがに、共産党や社民党など他の野党の批判を受けて、否決する方針に転じたけれど、なんとも腰が定まらない。そこへ今度は、党首の採決欠席。
小沢代表の跡を、鳩山幹事長が必死に後始末して回る。しかし、代表には謝罪の気配もない。それでもなお、この人を党代表として担ぐしかない……。
まったく理解不能の党である。
やっぱり、あの福田首相との密室会談、大連立構想が後を引いているみたい。なんか怪しい。
こんな党に、政権を任せることがほんとうに正しいのか、疑問です。憲法問題でも、そうとうのフラツキが見えるし…。
いいところまで行くと、なぜだか自分でコケテしまう。もはやこれが、民主党のお家芸になってしまった感がある。果たして、政権なんか任せて大丈夫なのか。
自民党の太田誠一元総務庁長官が“新春の集い”で、「(我が国では)極左系の弁護士もたくさんおり、国会議員になっている。どこかの党の党首になっている」と発言。さらに会合後「それは(社民党の)福島瑞穂党首のことだ」と述べたというのだ(毎日新聞1月14日)。
自分と意見の違う人を、何の根拠もなく極左呼ばわり。人権や護憲、反原発などを唱えれば、すぐに極左なるレッテルを貼って排除しようとする。まことに厭な風潮だ。
それを、国会議員という地位を利用して公言する。許しがたい暴言というべきではないか。極左とは何か、福島氏のどこが極左なのか、それらをきちんと説明することなしに、一方的に決めつける。とても無責任な発言。
しかしこの太田誠一なる人物、暴言は今回が初めてではない。かつて、大きな“舌禍事件”で一躍有名になった人だ。
2003年、早稲田大学の「スパーフリー」というイベントサークルの主宰者たちが引き起こした“集団レイプ事件”の際、「レイプするぐらいの若者は元気があってまだいい」という、凄まじい発言をして物議を醸した人物なのだった。
(そのせいか、03年の衆院選では見事落選。05年の衆院選で復活しちゃうところがスゴイけれど)。
こんな“レイプ容認意見”の持ち主が、国会議員に返り咲いていることにも驚くけれど、懲りずにまたもや無責任な発言を繰り返すことにも愕然とする。
女性は産む機械。
なんとか還元水。
事務所費の付け替えは法に従ってやっている。
金正日は糖尿病だから何をするか分からない。
原爆投下は仕方なかった。
年金解決の約束は選挙前だから言っただけ。
年金については縮めて説明したから誤解された。
それが公約違反というほどのことか。
あの小泉元首相の「自衛隊のいるところは非戦闘地域」などの一連のデタラメ発言以来、失言妄言暴言堕言が自民党の伝統芸になっているとはいえ、たった1年も経たない間に、これほどの問題発言続出には、まったく呆れるほかない。
(調べれば、もっと出てくるだろうが、思い出したくもない。でも、忘れてはいけない!)
あの“レイプ容認発言”なんか。もう誰も憶えてはいないだろうと、太田議員、高を括ったのか。
みなさん、忘れてはいけません。
誰が何を言ったのか、次の選挙に生かしましょう。
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