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(回答先: Re: 私は人道に反しない限りは天皇家の存続には反しません。 投稿者 スットン教 日時 2008 年 12 月 27 日 05:18:43)
「仏教徒」というのは言わずを知れた聖徳太子のことですね。有史以来、日本は中国大陸に朝貢を行って支配権を預かるという中華文明に対して従属的地位にあったのを、初めて理性的な善隣外交に切り替えたのが太子であるというのは大方の日本人の知っているところでしょう。日本で最初にこの国の歴史を文書化したのも太子と言われています。
記紀神話は、この国初の史書を編纂した聖徳太子が没して間もなく新たに作り直されたものです。ですから古事記はちょうど聖徳太子の時の女性天皇である推古帝の箇所で終わってます。
「神話」という概念には色々な意味があります。神話の本来の意味は人間存在の由来に関する古人から言い伝えられてきた哲学的な寓話というようなことでしょう。良く知られてますが、アメリカ人にとって神話とは政治的ファンタジーのことですね。神話のもっとも新しいバージョンは「第二の真珠湾、9.11グランド・ゼロの悲劇」という奴です。記紀神話にも両方の意味があります。「政治的ファンタジー」というのは権力者にとって都合の良い作り話のことですね。
聞きかじりのことですが、この時代には大規模な禁書の痕跡があるらしいですね。太子が直接編纂した史書は理性的な太子のことですから余計な粉飾のない客観的な資料だったのを、記紀を編纂した人々が都合が悪いので処分してしまったのではないかと私は勝手に考えています。
太子は病気の妻君の看病に明け暮れていて、そのまま妻君と一緒に病没してしまったというワイルドな古代にあって、有り得べからざるフェミニストです。そういう太子のある意味、現代人的な風貌は、女性天皇の摂政として政治に関わったことからも伺えるでしょう。こういう人物がこの国の歴史の第一歩を跡付けたということを考えるのは、なかなか味わいのある話ではないかと私は思うわけです。