★阿修羅♪ > 歴史01 > 172.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10066579161.html から転載。 2008-01-18 19:22:34 恐縮ながら個人的な話をさせていただこう。 gataro の末っ子は学部では「20世紀学」という学科に所属して現代史を専攻していたが、修士課程はフランス文学に転じ、研究者をめざした。だが現実の厳しさに、特にオーバードクターとして苦闘する先輩連の悲惨な姿に夢も覚め、修士課程修了とともに今春就職することになった。 この末っ子が中学校に入学するとき、gataro はどうしても「日の丸」と「君が代」がいやで、そうした強制のないカソリックの中高一貫校を選んだのだった。中学校の課程ではまだ従順に学校の指導に従い優等生だった我が子も、高校へ進学すると徐々に親にも学校にも反旗を翻すようになっていった。遅刻はするわ、欠席はするわ。ほとんど不登校と言ってもよい状態、いやはや大変な3年間だった。 結局、大学進学は当初の希望通りうまくいき、親子の断絶も歳月が解決してくれて、最近はやっと穏やかな親子関係を回復している。だがトラウマなのだろうか?映画「ぜんぶ、フィデルのせい」で描かれるような親と子の葛藤ということになると、どうしてもその時の記憶が蘇えってきてしまう。 ========================================== http://list.jca.apc.org/public/aml/2008-January/017342.html [AML 17824] 映画「ぜんぶ、フィデルのせい」 ------------------------------- 坂井貴司です。
gataro-cloneの投稿
[AML 17824] 映画「ぜんぶ、フィデルのせい」
テーマ:共産党/共産主義
坂井 貴司 donko at ac.csf.ne.jp
2008年 1月 18日 (金) 19:47:16 JST
転送・転載歓迎。
ソビエト崩壊後の1990年代は、「社会主義は死んだ」・「共産主義は最初から間違っていた」の大合唱で埋め尽くされました。新自由主義がもてはやされました。
それから今、新自由主義がもたらした弊害に多くの人々が気づき始め、ふたたび社会主義・共産主義に対する関心が高まり初めています。
さて、明日1月19日から、その社会主義・共産主義を子どもの目で見た愉快な映画が全国で上映されます。
「ぜんぶ、フィデルのせい」
http://www.fidel.jp/index2.html
ジュリー・ガブラス監督(コスタ・ガブラスの娘です)
舞台は、1970年のフランス、パリです。
庭付きの大きな家、お手伝いさん、華やかなパーティ、日曜日は教会、私立のカトリック名門女学校、高級車、高収入の両親、といった絵に描いたような裕福な家庭で暮らす10歳の少女アンナ。何不自由のない生活を満喫していたアンナに、信じられないことが起こります。スペイン出身の弁護士の父と雑誌記者の母が、突然「キョーサンシュギシャ」になってしまいます。両親は、マルクスだ、革命だ、レーニンだ、ゲバラだ、フランコ独裁だ、とアンナには理解できない言葉を話し始め、ひげや髪の毛を伸ばした今まで見たことがない人たちとつきあい始めます。いつもスーツで固めていた父は、ひげを伸ばします。それをキューバからの亡命者であるお手伝いのフィロメナが憎々しげに言います。
「ぜんぶ、フィデルのせいよ!」
両親はブルジョワ的生活からの決別だと言って、狭いアパートに引っ越しをします。そしてアンナが大好きなミッキーマウスを取り上げます。アンナの怒りは爆発します。
「ぜんぶ、フィデルのせいよ!」
父は南米チリのアジェンデ社会主義政権の支援に、母は女性解放運動に邁進します。アンナは嫌でたまりません。しかし、父の友人でヒッピーの男がアンナにオレンジを切り分けて言います。「君のパパは一つのオレンジを皆で分けようという考えだ」。アンナは少し意味が判ったような気がします。
そしてアンナは図書館で父が生まれたスペインの本を読みます。そこで彼女は父がなぜフランスにいるのかを知ります。父はスペイン内戦でフランスに逃れた人民戦線政府側の難民だったことを。
やがてアンナは「従順であることは美徳である」と教えるカトリック系の名門校に反発し始めます・・・。
親が共産主義者になったら、子どもはどうするのか、をユーモアたっぷりに描いた作品です。
坂井貴司
福岡県
E-Mail:donko at ac.csf.ne.jp
(メルアド変更しました)