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火
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この項目では化学現象としての火について記述しています。さそり座α星についてはアンタレスをご覧ください。
燃えるマッチ火(ひ)は化学的には物質の燃焼に伴って発生する現象、あるいは燃焼の一部と考えられている現象である。気体が燃焼することによって発生する激しいものは炎と呼ばれる。
燃焼によって解放されたエネルギーのために、燃焼している物体(や気体)は発光する。この発光が火の特徴である。
目次 [非表示]
1 文化における火
1.1 火の利用の始まり
2 点火
3 維持
4 消火
4.1 文化的意味
4.2 生命との対比
5 調理における火
6 火災
[編集] 文化における火
[編集] 火の利用の始まり
人類がいつごろから火を使い始めたのか、はっきりした事は解っていない。人類が突如、火起こしをはじめたとは考えにくいため、初期の火は落雷や山火事によって燃えている木の枝などを住居あるいは洞窟に持ち帰り、火種として保存していたと考える人も多い。現在、火を使用した痕跡として発見されている最古のものは、南アフリカ、スワルシクランス洞窟の150万年前、東アフリカのケニア、チェソワンジャ遺跡の140万年前などがある。この時代の人類はホモ・エレクトス(原人)と云われている。また北京原人の発見地では、非常に厚い灰の層が発見されており、火を絶やさぬように燃やし続けたためではないかとの説もある。
[編集] 点火
火を利用するにあたって、もっとも困難なのは、火種を作ることである。自然界において火を自由に手に入れる機会はほとんどなく、落雷など偶然の機会に頼る他はない。その上、その際に山火事などの危険を生じる場合もあり、人間が近寄れないことも多々ある。火の気の全くない場所で火を起こす技術はいくつか発明されているが、いずれも技術的に高度なものであり、現代人が安易にまねても、うまく火がつかない例も多い。
一般的に知られる代表的な例としては、以下の方法がある。
火花を発生させる:火打ち石、放電など
摩擦熱から発火させる
太陽光を集中させる:凸レンズや凹面鏡
化学反応を利用する
古来から使われたのは、以上のうち最初の2つの方法である。最後の3番目は特に技術が不用なので、晴れていれば誰でも利用できるが、専用の機材がなければ無理である。
点火を簡便に行える装置として開発されたのがマッチやライターである。
[編集] 維持
火を維持するには、燃料と酸素が必要である。火は燃料を消費して燃え続け、燃料がなくなれば消える。消えると再び点火するのはそれなりに難しいから、使い続けるためには燃料を切らしてはならない。そのためにはそれなりに工夫が必要である。
他方、地球上の普通の環境は、火の温度に比べて遙かに低い。そのため火の周囲の温度が低下すれば火は消えやすい。たき火の場合には、ある程度燃えれば底にたまった灰が良い受け皿になる。これを応用してあらかじめ灰を敷いたところで火を燃やすのが火鉢などである。ちなみに、灰で火のついた炭を覆うことで、火を完全に消さないままに長時間保存できるうまみもある。
その他、火の周りに断熱的な構造を作るのは重要な工夫である。
[編集] 消火
火は高温であり、さらに火事を引き起こすこともあるから、消火を確実に行うことも重要である。火を扱う器具は消火の仕組みも備えなければならない。
[編集] 文化的意味
人類は火の使用により、照明・暖を取る・獣から身を守る・食物に火を通すなど多くの利益を得た。「火の使用により初めて人類は文明を持つ余裕を持てた。」と考える人もおり、火を文明の象徴と考える人もいる。これはギリシャ神話における「プロメテウスの火」の話を思い起こさせる。その後も火は人間の生活の中で非常に大きな地位を占め、水の供給と共に火を起こすための燃料の確保は全ての時代において政治の基本となっている。
人間の思考文化の中でも火は重要な地位を占める。古代ギリシアや中国の哲学では火は元素の1つであると考えられたことがある。また火を信仰の対象とする宗教もあり、代表的なものとしては拝火教という異名を持つゾロアスター教がある。信仰以外にもキャンプファイヤーや五山送り火(京都市)など、多くの行事でも火は使われる。一方で火災や戦火など死や破壊の象徴とされる事もある。
[編集] 生命との対比
火は往々にして生命にたとえられる。炎が動く様、燃料を消費しつつ燃えるのが摂食しつつ活動するのに似ていること、火が消えることでそれらの動きが消えることと死の類似などによると思われる。
より細部的に考えれば、生物は摂食によって外部から物質を取り込み、それによって自己の構成物質を作り上げ、他方では自己の構成物質を代謝によって分解して外に捨てる。その結果、そこに存在する生物体は個として連続しているが、それを構成する物質はどんどん入れ替わっている。火は燃料を吸い上げ、それが反応して放出される場として物質は入れ替わりながらも連続して存在するものであるから、それなりに説得力がある。また、火は必ずどこかで点火されたもの、あるいはそこから移されたものであり、その点で生命の連続性との類似がある。
このことから、個々の火はその点火したものの系列であると見なす視点があり、ある起源に由来する火を特別視する例がある。オリンピックの聖火は必ずギリシャにおいて太陽のエネルギーを用いて点火するし、広島原爆の燃え残りから「原爆の火」を取った例もある。
[編集] 調理における火
調理(料理)において、火の扱い方分類による動詞表現がある。
火にかける
火を通す
炙る
焼く
[編集] 火災
制御された火の利用は人類の近代文明のとって多くの利益をもたらす反面、制御不能となって暴走状態となる事がありこれによる災いを火災と呼ぶ。一旦火災が起こると多くの人命や財産が失われる場合が多い。 一旦火災が起こると自然に鎮火することを期待するのは難しく、初期においては消火器により、それでも足りない場合には消防の力を借り消火する事になる。