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ヤミ金トップ逮捕 5万8千人に貸し付け、50億円収益【朝日】
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200812160094.html
2008年12月16日
大阪府警本部に入る亀井浩次容疑者=16日午後5時1分、大阪市中央区、小玉重隆撮影
大阪府八尾市で03年6月、ヤミ金融の取り立てを苦に夫婦ら3人が心中した事件で、大阪府警は16日、ヤミ金組織のトップとされる東京都港区芝1丁目、亀井浩次容疑者(41)を出資法違反(高金利)と貸金業規制法=現・貸金業法=違反(無登録営業)の両容疑で逮捕した。
06年3月、府警が指名手配していた。府警は、この組織が6年間でのべ約5万8千人に貸し付け、五十数億円の収益を得ていたとみている。
生活経済課によると、亀井容疑者は06年1〜2月ごろ、那覇市を拠点に無登録で貸金業を営み、心中事件とは別の女性ら2人に計2万2千円を貸し付け、平均で法定金利の約72倍(当時)にあたる計約1万8千円の利息を受け取った疑いが持たれている。
亀井容疑者は「ヤミ金融は経営していない。(逮捕容疑の)事件を起こした記憶はない」と否認しているという。
府警によると、亀井容疑者は00年5月ごろ、車の窃盗団から東京でヤミ金業に転身。
傘下に10人規模のグループを最大で七つ従え、「社長」と呼ばれていたという。心中した妻(当時69)に貸し付けていたのはそうした傘下グループの一つとみられている。
グループのメンバーは入手した多重債務者の名簿などをもとに勧誘。業者名を変えて同じ客に何度も貸し付けていたという。
府警は06年2月、当時那覇市にあったこの組織のアジトなどを一斉捜索した際に押収した顧客名簿などから、亀井容疑者がヤミ金業を始めた以降の貸付先がのべ約5万8千人にのぼるとみており、収益は五十数億円と推計している。裏づけが取れた貸付額は03〜06年だけで10億4500万円あったという。
また府警は、逃亡中の亀井容疑者をかくまったとして、同居の無職、辺土名麻衣(へんとな・あい)容疑者(25)を犯人隠避の疑いで逮捕した。