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21日午後11時ごろ、熊本市長嶺南2丁目の熊本赤十字病院救命救急センターで、農薬を飲んで自殺を図ったとして搬送された熊本県合志市の農業男性(34)が嘔吐(おうと)し、吐いた物から有毒ガスが発生。センター内にいた医師や看護師、患者ら54人が体調不良を訴えた。肺炎で受診していた女性患者(72)が呼吸困難を訴えて重症。患者ら9人も呼吸困難などを訴え、同病院などに入院した。自殺を図った男性は間もなく死亡した。
病院によると、重症の女性は意識があり、入院している9人も快方に向かっているという。ほかの44人は涙が出たり、せきが出たりするなどの症状を訴えたが、治療を受けて、朝までに全員帰宅した。
県警などによると、男性は自宅で殺虫剤として使われる劇薬のクロロピクリンを飲んで救急車で搬送された。センター1階の処置室で農薬を吸引する治療中に嘔吐し、塩素系とみられるガスが広がったという。
同センターは男性の治療を中止。1階にいた患者や付き添い者、病院職員らを玄関などに避難させ、22日正午まで救急診療を中止。心肺停止患者の受け入れを断るなどの影響が出た。
農林水産省農薬対策室によると、クロロピクリンは土壌洗浄に使われる農薬で、気化しやすく、毒劇物取締法の劇物に指定されている。塩素系の刺激臭が強く、大量に吸い込むと呼吸困難や肺炎などを起こして死に至る恐れがある。
=2008/05/22付 西日本新聞夕刊=