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夢を映像化!?脳内画像を脳活動から再現
人が目で見て認識している視覚情報を、脳活動を調べることで読み取り、コンピューターで
画像として再現することに国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府)などの研究チーム
が初めて成功した。まだ単純な図形や文字で成功した段階だが、将来は夢を映画のように
再現できる可能性もあるという。11日付けの米科学誌「ニューロン」に発表した。
物を見たときの視覚情報は、大脳の後ろにある視覚野という領域で処理される。研究チーム
は被験者に白黒の画像を見せ、視覚野の血流の変化を磁気共鳴画像装置(MRI)で計測。脳
の活動パターンから効率よく画像を解読するプログラムを開発した。
実験で使った画像は小さなマス目を縦横10個ずつ並べたもので、四角形や十字、アルファ
ベットなど11種類。被験者が画像を見てから4秒後に、ほぼ原画に近い画像をコンピューター
で再現できた。また、見ているままの状態を動画で再生することにも成功。再現精度は個人差
があるが、カラー化も原理的には可能という。
夢を見ているときや、頭の中で映像をイメージしているときも、視覚野は活動すると考えられ
ている。ATR脳情報研究所の神谷之康室長は「夢を読み取って画像化することも、荒唐無稽
(むけい)なことではない。医療での患者の心理状態の把握、新たな芸術や情報伝達の手段な
どに応用できるかもしれない」と話している。
人が見ているものを脳活動から解読する試みでは、「縦じまか横じまか」といった単純な判別
は可能だったが、見ているもの自体を画像として読み取ることはできなかった。
目で見た文字や図形、脳活動からコンピューターが再現
条件を決めずに様々な文字や図形を識別できたのは初めて。研究成果は11日付の米科学
あなたが見たのは「A」や「○」ですね――。脳活動を分析するだけで、見ている文字や図形を
コンピューター上で推定、再現することに、国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府精華町
)などのチームが世界で初めて成功した。介助の必要な障害者や高齢者が望むものをイメージ
すれば、他人が解読できる一歩になるかもしれない。
目で見た情報は、後頭部の「第1次視覚野」に送られる。ATRの宮脇陽一研究員らは、血流
の変化から神経活動を読み取る機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)を使って、この部分の活動
を測定することで、見たものを推定する手法を考案した。
まず、被験者に縦横10列の100マスがランダムに点滅する画像を見てもらい、脳活動のパ
ターンを記録した。その上で、点滅するマスで文字や図形を描いた画像を見てもらい、脳活動
を測定。前の記録と照合して、コンピューターで、見た文字や図形を推定して再現した。
誌ニューロンに発表する。
宮脇研究員は「将来、脳の指令を読み取って、自在に操作できる車いすを実現するような新
技術の開発につなげたい」と話している。(田之畑仁)
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