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http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200804251754&page=2
【Technobahn 2008/4/25 17:54】人類は7万年前に絶滅寸前の状態にまで追い込まれていたことが24日、イスラエルと米国の研究者を中心とする国際研究グループが米学術専門誌「American Journal of Human Genetics」に発表した論文により明らかとなった。 米ナショナルジオグラフィック協会などの複数の研究機関が中心となって主導されてきた「ジェノグラフィック計画(Genographic Project)」という遺伝学的に人類の足跡を時系列的に遡って調査していこうとする研究プロジェクトの成果として、今回、研究発表が行われたものとなる。 ジェノグラフィック計画ではミトコンドリアDNAを用いることにより世界中の人類の母方の祖先の遺伝子を個別に追跡。その結果、現在の人類は20万年前にアフリカに住んでいた「ミトコンドリア・イブ(mitochondrial Eve)」と呼ばれる1人の女性に起源をもつこと、人類は6万年前にアフリカから世界各地に散らばる旅にでることにより多様性を獲得し、現在に至る隆盛の基礎を築いたことなどが判ってきたが、20万年前の「ミトコンドリア・イブ」の起源から6万年前にアフリカから旅に出るまでの間にアフリカで起きた人類の歴史に関してはほとんどなにも判っていなかった。 今回、ジェノグラフィック計画で新たに明らかとなったのは、20万年前の「ミトコンドリア・イブ」以降の人類がアフリカで辿った歴史の道筋となる。 イスラエル、テルアビブ大学のドロン・ベハール博士とIBMのワトソン研究所のシャハロン・ロゼット博士を中心とする研究グループはジェノグラフィック計画で集められたミトコンドリアDNAを更に詳細に分析を行うことによりアフリカ南部に住むコーイサン族(Khoi-san)が15万年〜9万年前に別の種族から遺伝子的に分離していたことを発見し、遺伝子的に初期の人類がアフリカ大陸内でどのような移動を繰り広げていたのかを詳細に明らかにすることに成功した。 アフリカ東部では13万5000年〜9万年前に干ばつに襲われたことがこれまでの調査で明らかとなっており、研究グループでは人類はこの干ばつの結果、人数的に少ない集団に分離することを余儀なくされ、少数の集団に分離した人類は7万年前には絶滅寸前の状態にま個体数が激減。しかし、絶滅の危機をなんとか生き残った人類は再び集団を作り、他の大陸への移住を試みることで人口は拡大し、現在に至る繁栄の基礎を作ったと推論している。 今日の人類の人口は66億7000万人にも及んでいるが、研究グループでは、これまでの研究成果を総合すると人類は「ミトコンドリア・イブ」を含む数百名の集団を起源にアフリカ内で拡大を進めたが、15万年〜9万年前に別の種族に分岐した後は気象変動のため人口は減少し、7万年前には一時、約2000人未満の集団にまで減少したのではないかと述べている。 画像はミトコンドリアDNAによる調査結果から明らかになった20万年〜6万年前まで人類がアフリカで辿った道筋をDNAの系統から図式化したもの。 画像提供:National Geographic Society |
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