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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081230-00000031-tsuka-pol
自衛隊員はイラクで死んでいる! 〜自衛隊海外派兵の問題を斬る〜【前編】
12月30日18時5分配信 ツカサネット新聞
小泉純一郎は言った。「自衛隊の活動は戦闘地域では行わない」と。
安倍晋三は言った。「自衛隊ではたった一人の死者も出してはいない」と。
我々日本人はこのような詐欺的政治家に出し抜かれ、あたかも顔面に唾棄されているようなものだ。これら政治家の発言はすべてまやかしであった。我々はまたも彼らにまんまとしてやられたのである。
それでも現地に赴任していた自衛隊員一人ひとりにまずは「本当にお疲れ様でした。任務を果たし、無事日本に生きて帰れて良かった」と心から頭を垂れたい。今回のような状況で最も辛酸を味わうのは、現場で働く末端の隊員であるのに他ならないからだ。
それでも今回のイラク派遣については、二つの大きな疑問を感じると言わざるを得ない。
一つ目は海外派兵における戦闘地域とは一体どこを指し、自衛隊が活動したのは本当に「非戦闘地域」であったのかということ。
二つ目は本当に自衛隊員に犠牲者は出ていなかったのかということである。
これは政府与党の言うところの「国際貢献」の実態とは何かという命題にも繋がるものである。日本は果たして本当に世界に貢献しているのか。政府の掲げるスローガンは美辞麗句でしかないのか?これらについては以下の報告から読者に判断していただきたい。
■自衛隊イラク派兵は「戦闘地域」で行われた
2008年12月16日。航空自衛隊のイラク撤収開始の記事が新聞一面で伝えられた。
イラク復興支援特別措置法による、イラクでの空輸活動を終了した航空自衛隊は15日の午後より撤収を開始し、輸送機C130が日本へ向け飛び立った。2004年から始まった約5年に及ぶイラク派遣はこれで終止符を打つことになった。
航空自衛隊は821回の飛行で約4万6千人と約600トンの物資を空輸したことになっているが、なぜかその詳細は公表されておらず、関係筋の情報からは明らかにその大半はアメリカ関連の人員と物資であるとみられている。そんな航空自衛隊をアメリカ軍は「タクシー」呼ばわりしていた。これは政府与党の唱える「国際貢献」ではなく、単なるアメリカの僕(しもべ)でしかない。今回の自衛隊活動については、アメリカのための海外派兵といっても過言ではないだろう。
それでもこの「タクシー」は安逸としたそれでは決してなかった。輸送機での空輸の間、警報が鳴り響き幾度となく危険回避のための飛行を余儀なくされた。対空ミサイルにロックオンされてしまったからである。自衛隊幹部が「全員無事帰国できたのは奇跡的」と言ったのはこのことによる。
問題はこれにとどまらない。航空自衛隊では対空ミサイルによるC130輸送機の不時着を想定し、非公開のもと武器使用の手順を定めていたことが分かっている。
海外に派兵されている自衛隊員が武器を使用することができるのは、隊員自身や同僚を守るために限定されていたのだが、今回のイラク派兵においては航空機や車両といった物にまでもその範囲は拡大されている。そもそも非戦闘地域での自衛隊活動に対し、これら「部隊行動基準」の拡大解釈は大きな矛盾である。しかも、この事実は防衛大臣以外の閣僚には全く知らされてはいなかった。
このことは、自衛隊のイラク派兵は紛れもない戦闘地域で行われており、文民統制(シビリアン・コントロール)は全く機能していなかったことを意味する。
また、この件に付随して衝撃的な事実が明らかになっている。
第一次復興業務支援隊長として2004年からイラク派兵の任務に就き「ヒゲの隊長」として一躍名を馳せ、現在は参議院議員である佐藤正久氏は、2007年8月のTBSの取材に対し耳を疑うような内容を証言している。
それは、友軍であるオランダ軍が仮に攻撃を受ければ、「情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる」という状況を作り出すことで戦闘行為をするつもりだったと証言したのである。
そして、もしこの事で日本の法律で裁かれるのであれば「喜んで裁かれてやろう」などと、あたかも自慢げに語っていたのである。ここには法を犯してはならないなどという感覚は微塵もない。
つまり、イラクにおいては現場の最高指揮官が確信犯として違法行為を省みず、自衛隊を戦争状態に突入させるつもりであったということなのだ。ここには文民統制どころか法の支配も全く及ばない、あるのはかつての「関東軍」そのものの感性である。そして、そのような戦争賛辞を謳う元防衛幹部が「参議院議員」としてまかり通っている。これは明らかに異常な状況である。
〜後編に続く〜
(記者:不破利晴)