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相次ぐ倒産で引取り量急増 「中古オフィス用品」値下がり
1月3日16時5分配信 J-CASTニュース
企業の倒産が相次ぎ、中古のOA機器やオフィス家具の引取りが増えている。ある大手リサイクル業者の場合、引取り量が数か月で1.5倍になったという。倉庫に入りきらず、新たに倉庫を借りたところもある。在庫増を反映して、中古品の販売価格も値下がりしている。
■引取り量、数か月で1.5倍に増えた
OA機器を中心にオフィス家具も扱う「OAランド」。次々と運び込まれる中古品の中には、未開封の「新古品」や、2、3か月程度しか使われていない機器も少なくない。「OAランド」を運営する電脳(東京都新宿区)の買い取り担当者は、
「企業の倒産が増えて、引取量が数か月で従来の1.5倍に増えました。来年(2009年)はもっと増えるのではないでしょうか…」
と見ている。
経営環境が厳しい、不動産会社や建築関係の事務所からの引取りが多く、コピー機やパソコン、電話などが中心だ。埼玉県所沢市の倉庫に入りきらず、引取りを延期するケースも出てきている。
「溜め込んで在庫だらけになってもしょうがないので、さばいていかなければなりません」
国内に14店舗、海外に1店舗展開している「オフィスバスターズ」も同じような傾向で、引取り量が前年に比べて約1.5倍に増えた。
「不動産会社、メーカー、外資系の日本支社、金融・株関連会社からの依頼が多いです。倒産以外にも、大企業が業務を縮小するケースなどがあります」
と話すのは、天野太郎同社代表取締役。
中でも多いのはデスクや椅子で、「人を減らしているためだろう」と推測する。他には、応接セット、書庫、コピー機などで、いずれも大型で場所を取るものばかりだ。
「12月から倉庫を移転して、以前の3倍の広さになりましたが、それでもいっぱいですよ。引取りに比べて販売量はそこまで増えていないので、うまく回していかないと…」
と話している。
■在庫増で「状態の良いものしか引き取らない」
東京23区を中心に中古オフィス家具を扱っている「Happy」の総本店部長は、
「10月から急激に増えて新たに倉庫を借りましたが、維持するにもコストがかかるので、これ以上増やすことは考えていません。場所を取るデスクやキャビネットは買い取りをセーブしています」
と話す。
在庫が増えれば、買い取り価格は下がる。また買い取る基準も厳しくなって、状態の良いものしか引き取らなくなっている。
「以前はデスクやキャビネットはスクラップ業者に鉄くずとして買い取ってもらえたので、そちらに持ち込む会社も多かったですが、スクラップの価格が10月からガクッと下がり、中古オフィス家具として出回る量がさらに増えています」
こうした状況下で販売価格も下がっている。デスクやキャビネットなどの大型家具はこれまでに比べて2〜3割下がっている。定価6万円台の引き出し付きデスクは2万円前半、定価3万円クラスの椅子は3000円〜1万円だ。新品同様や程度のいいものが多く、「お買い得感」が高まっている。
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最終更新:1月3日16時5分