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【ブログ、「格差はつくられた、保守派がアメリカを支配し続けるための呆れた戦略」の読後感想】(=小泉カイカクそのものです)
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投稿者 小沢内閣待望論 日時 2008 年 12 月 28 日 18:02:51: 4sIKljvd9SgGs
 

http://blogs.yahoo.co.jp/fctokyo1964/45803823.html
格差はつくられた 傑作(0)
2008/11/29(土) 午後 4:06私の本棚読書 Yahoo!ブックマークに登録

格差はつくられた ポール・クルーグマン著 三上義一訳 早川書房 1900円

今年度ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン氏の2007年に執筆された著作。
この本の原題は、「The conscience of a liberal」(リベラル派の良心)であり、民主党支持者である氏の立場をそのものずばり言い表した書名になっている。
氏は、1953年生まれだから、まだ55歳。経歴では、現在プリンストン大学教授で、大統領経済諮問委員会の上級エコノミスト、世界銀行やEC委員会の経済コンサルタントを歴任したとある。

格差は避けられない”経済学的な必然”ではなく、”政治的に”つくられたもの

というのがこの本の主題である。

本書は、まず氏が少年時代、青年時代を過ごした戦後のアメリカは、「何にもまして中産階級の社会であった。」「アメリカ経済には驚くほどの均質性が生まれ、ほとんどのアメリカ人は似たような生活を送り、物質的にも非常に恵まれていた」という懐古から始まる。

私が生まれ育った60〜70年代の日本もそうだった。それほどの大金持ちもいなければ、路上生活者もいない平等な時代だった。時間は今よりもゆっくり流れ、社会全体が寛容でいい時代だった。私たちの親の世代(戦争経験世代)の道徳観、価値観は非常に共通しており、政治的には保守的で、仕事や家族、生活スタイルもみんな同じようだった。つい10年くらい前までは、「一億総中流」といわれるほど、中流意識がほとんどの日本人の中にあったはずだ。

「ところが1980年代に入るとアメリカは、政治的に中道で中産階級が支配的な国へと成長してくのではないということが徐々に明らかになってきた。エコノミストたちは、不平等と格差が急拡大していることを指摘しはじめていた。」(7頁)
「グローバリゼーションや技術革新といった時代の趨勢が、アメリカの所得分配にますます不平等と格差をつくり出し、少数のエリート層だけが抜きん出ていった。」(9頁)
「共和党は拡大する不平等と格差の中の勝ち組を代表する党になり、民主党は取り残された人々を代表するようになった。」(10頁)
「ニューディールの成果を逆戻りさせようとする右派の急進派が1970年代を通じて共和党を支配するようになり、」(10頁)
「急進的な右派が力を得たことで、ビジネス界は労働運動に対して攻撃をしかけることができるようになり、労働者の交渉力は劇的に減退した。」(10頁)
「いまでは、研究者の間では、(中略)技術革新ではなくて、結局アメリカ政治が右にシフトしたことで、平等を促進してきた規制や制度が損なわれ、そのことが不平等と格差を拡大するうえで決定的な役割を果たしてきたと理解されるようになった。」(13頁)
「すべての根源は、アメリカの人種差別問題にあるということである。今でも残る奴隷制度の悪しき遺産、それはアメリカの現在であり、それこそが国民に大して医療保険制度を提供していない理由である。」(18頁)

「「保守派ムーブメント」を結びつけているのはカネだ。その資金は、非常に裕福な一握りの個人と、いくつかの大企業が出している。彼らは増大する不平等と格差、累進課税の廃止、福祉社会からの揺り戻しによって利益を得ることができる。」(16頁)

「保守派ムーブメントの知識人が形成されたのは、「ニューコンサーバティブ」と「ネオコンサーバティブ」が合流してからのことだという。
「ネオコン」の起源は、「ケインズ経済学に対抗したミルトン・フリードマンに代表されるシカゴ派のエコノミスト」と「アービング・クリストルに代表される社会学者たち」であり、
「60年代初頭になると、フリードマンは、完全に自由市場経済を訴えるようになり、大恐慌さえ市場の失敗からではなく、政府の失策によって起こったものだと主張するようになる。」(85頁)

そして、クルーグマン氏の主張はこうだ。

「アメリカのために、不平等と格差を是正し、社会のセイフティー・ネットを拡大するような真にリベラルな政策を推進することである。つまり、新しいニューディール政策ということだ。(中略)すなわち、国民皆医療保険制度の導入である。」(21頁)
「アメリカで累進課税を復活させ、それで得た税収を低・中間層世帯を援助する手当や給付金に使うよう広く努力することである。」(223頁)
「ニューディール政策は、中産階級社会を誕生させただけではない。それは働くアメリカ人に本物の政治権力を与え、裕福なエリート支配を終わらせ、アメリカをより民主主義の理想に近づけさせたのである。」(234頁)

バブル崩壊後、日本はアメリカに完全降伏し、円高の固定化、貿易障壁の撤廃、外国資本の参入の障害となる規制の緩和、金融市場の解放・規制緩和(金融ビッグバン)、所得税・法人税の最高税率の引き下げ、累進課税から間接税へのシフト、年功序列賃金の廃止、労働資本の流動化などすべて、「アメリカ流」で「アメリカが儲かるための」政策を「アメリカのいいなりに」進めてきた。
レーガン大統領以降の「保守派ムーブメント」が進めてきた「金持ちがより儲かるための自由市場、競争市場、民営化政策」は、ブッシュ政権で頂点に達した。ただブッシュに盲従するだけの小泉と竹中平蔵の「構造改革」は、ハゲ鷹ファンドに郵政民営化後の株式を差し出すだけにすぎなかった。M&Aのマネーゲームを煽り、拝金主義が横行する反面、気がついたら、日本の中産階級社会もアメリカ並みの格差社会となってしまった。

ブッシュは、自作自演の911同時多発テロをネオコンと一緒にでっちあげ、アフガニスタンのタリバンを一掃し、親米政権を樹立。911テロとは全く無関係のイラクに「大量破壊兵器」があるとなんくせをつけ、侵略戦争をおっぱじめたが、見通しの甘さから泥沼状態。そして、アメリカの保守派ムーブメントが推進してきたマネーゲーム=金融バブルがついに崩壊し、世界同時不況を引き起こした。

このとんでもないブッシュの「不支持率」は、ニクソン(66%)を抜いて、歴代大統領の中で最高の76%となった。

【CNN.co.jp】ブッシュ大統領が不支持率で記録達成、ニクソン大統領抜

まさに世界中がブッシュ&ネオコン一派にひっかきまわされた8年間だった。このバカがあまりにもひどすぎた反動か、私もあと200年はかかるだろうと思っていた黒人大統領がついに誕生した。
アメリカは、いつもとんでもないことをしてくれるが、行き過ぎた時、誤った方向をまっすぐ引き戻す反作用が働き、バランスをとることができる。その意味で、わたしはアメリカは、腐っても民主主義の国だと思う。

アメリカ人は、ブッシュにだまされたことに気がついたが、日本人は気がついているのか?小泉・竹中にだまされたことに?小泉、あいつは本当に逃げ足の早い男だ。ボロが出る前にさっさと政界を引退してしまった。

日本も、格差社会を是正し、すべての国民が比較的に平等な社会に引き戻すべきだ。今回の(アメリカのハゲ鷹リーマン連中が引き起こした)金融危機による不況のおかげで、

大学生は内定を次々と取り消され、派遣社員3万人が解雇されるという。こんな時に「定額給付金=創価学会給付金」なんぞ配っている場合か!このバカども。その金をセイフティネットのために使うべきだろう。

自公は、何の政策も持っていないことは明らかだ。こんな奴らにこれ以上つきあっても何一ついいことはない。

ブッシュ政権最期の年にクルーグマン氏がノーベル賞を受賞したのは偶然ではあるまい。世界が、もう一握りの金融資本家に牛耳られる社会にはうんざりしているということだろう。

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