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次期主力戦闘機の選定、見直し…F22の生産不透明化で
12月27日15時1分配信 読売新聞
次期主力戦闘機の最有力と見られていた米のステルス戦闘機F22=坂口祐治撮影
政府は27日、次期主力戦闘機(FX)選定で米国製最新鋭ステルス戦闘機「F22ラプター」を最有力機とする対応を見直し、再検討する方針を固めた。
オバマ次期政権でF22の生産が抑制・中止されるとの見通しが強まったためだ。今後は英独などが開発した「ユーロファイター・タイフーン」、米英などが開発の「F35」、米国製「F15FX」の3機種から絞り込む考えだ。
F22に関しては、最先端技術などの情報漏えいを懸念する米議会が禁輸措置を設けているが、防衛省は09年度予算で始める予定だったFXの導入時期を先送りし、米政府に禁輸解除を要請してきた経緯がある。
しかし、米政府は金融危機による税収減などをにらみ、調達価格が他機の2〜3倍とされるF22の追加生産に消極的だ。米空軍などが生産継続のため、対日輸出を後押しする可能性も指摘されるが、生産中止に前向きと言われるゲーツ国防長官がオバマ政権でも続投することになり、日本政府は「生産継続はないとの感触を得た」(防衛省幹部)としている。
防衛省では、F22と同じ第5世代機で爆撃能力も持つF35を推す声があるが、F35は米軍でも実戦配備されていない。ユーロファイターは欧州勢が日本に売り込みを図っているが、欧州からの調達には米国の理解を得る必要がある。このため、F35の実戦配備までFX選定を先送りし、現在保有するF15の改修で対応する案や、F15の改良型であるF15FXをF35までの「つなぎ」として購入する案も浮上している。
最終更新:12月27日15時1分