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年末年始、レンタカーが人気…ガソリン下落で割安感
12月27日16時47分配信 読売新聞
年末年始の帰省や正月休みを利用した旅行の足として、レンタカーの人気が高まっている。
ガソリン価格の下落や高速道路各社がETC(自動料金収受システム)の利用による割引を拡大したことが背景にあるとみられ、景気の悪化で新車や中古車の販売台数が落ち込むなか、レンタカー業界は安定した需要を維持している。家族連れ多く 27日朝。大阪市内のニッポンレンタカーの営業所には車を借りる人たちが次々と訪れた。鳥取県に1泊2日の温泉旅行に出かけるという同市都島区の会社員中村武志さん(30)は「維持費が高いので車を買おうと思ったことはない。レンタカーは手軽で割安」と話した。
担当者は「年末年始の予約は昨年並みで快調です」と話す。予約は3か月前から入り始め、12月初めには車の8割が埋まった。特にワゴン車はすべて予約済みで、一家で帰省する人たちの利用が多いという。
◆ETCも後押し◆
大手レンタカー会社によると、ガソリン価格が1リットル当たり190円台まで高騰した今夏以降、マイカーを手放すドライバーが増加したという。ところが秋以降、断続的に値下がりし、今や100円を切るガソリンスタンドも現れた。
さらに高速道路各社がETC利用者を対象に、年末年始に一定料金で1日通行し放題というパスを販売するなど、高速道路の利用割引を拡大するサービスを打ち出したことが、需要増加を後押ししている。
レンタカーの車両台数は毎年着実に伸び、国土交通省の統計では、07年は10年前より約10万台多い約36万7000台。国交省担当者によると、今年も微増の傾向にあるという。
◆マイカー離れ◆
高い維持費を敬遠する若い世代を中心に、「マイカー離れ」が起きていることも、レンタカー人気の一因でもある。
日本自動車工業会の2006年度乗用車市場動向調査によると、車の非保有率は05年で18・3%と4年前に比べ1ポイント上昇。特に20歳代前半男性では32・1%と10ポイントも増えていた。車を持たない理由に「維持費や駐車場料金など経済的負担」を挙げる人が3割に。
こうした傾向に加え、不景気で来年の国内新車販売は31年ぶりに500万台を下回る見通し(同工業会)。11月の中古車販売台数も29万9829台と27年ぶりの低水準になった(日本自動車販売協会連合会の調査)。
最終更新:12月27日16時47分