★阿修羅♪ > 昼休み14 > 671.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20081225ddm005070050000c.html
社説:解散要求決議案 渡辺氏の言い分に理がある
麻生政権の苦しい状況を象徴する光景だった。臨時国会が事実上の最終日を迎えた24日、自民党の渡辺喜美元行政改革担当相が衆院本会議で民主党が提出した衆院解散を求める決議案に賛成したことだ。わずか一人の造反とはいえ、今後、年明けにかけ政界に与える影響は小さくない。
渡辺氏の主張はこうだ。
(1)麻生太郎首相が「政局より政策」と衆院解散・総選挙を回避したにもかかわらず、緊急課題である第2次補正予算案を年明けの通常国会に先送りしたのは矛盾だ(2)衆院選のマニフェストできちんと政策を国民に提示し、信を得れば、首相発言がぶれることもない(3)閉塞(へいそく)状況を打破するには解散しかない−−。
いずれも毎日新聞が再三主張してきたところであり、渡辺氏に共鳴する国民は多いだろう。
24日の衆院本会議では民主党などが提出した雇用対策関連法案も与党の反対で否決された。雇用対策は緊急を要する課題であり、法案の中身は政府が第2次補正に盛り込む対策と共通点も多い。ところが、与党はこれには反対する一方で、首相は「2次補正の一刻も早い成立が最大の景気対策」と言う。
これも理屈に合わない話だ。なぜ与野党で一致した政策だけでも早急に実行に移そうとしないのか理解に苦しむ。首相は野党が反対している定額給付金などを切り離し、まず一致点を成立させる考えもないようだ。これでは年明けの通常国会も何も決まらない状況が続くことになる。
こうした中で造反した渡辺氏は、離党勧告などが出た場合は「甘んじて受ける」と語った。これに対し、自民党執行部が早々に戒告という軽い処分にとどめたのは、渡辺氏の造反に党内でも理解を示す議員が少なくない事情に加え、厳しい処分をすれば、さらに国民の批判が高まるのを恐れたからだと思われる。
渡辺氏の言動が注目されるのは新党結成や政界再編に、しばしば言及してきたからでもある。渡辺氏のほかにも、加藤紘一、中川秀直両元幹事長らが口にし、自民党内には新たなグループも次々にできている。
既に次期総選挙は今の自民党では勝てないと見越しているからだろう。だが、多くの議員が投票の前から「衆院選後に政界再編」と語るのは、いささか有権者を軽んじてはいないか。
現状では民主党が大きく割れる可能性は低く、確かに選挙前に野党を巻き込んだ再編とはならないだろう。しかし、本当に政界を動かしたいと思うのなら、選挙前に新党を作り、有権者の判断を仰ぐのが筋だ。
渡辺氏も単なる造反騒動で終わらせるつもりはなかろう。仮に一人でも新党結成など、自ら早急に行動に移すことが、閉塞状況の打破につながるはずだ。
毎日新聞 2008年12月25日 東京朝刊