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http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20081222-OYT8T00845.htm
回顧2008 えひめ (1) 総選挙越年
長期戦 攻防激しく
ミニ集会を終え、参加者と握手する候補予定者。近づく決戦に向けて地道な活動が続く(9月27日、松山市の興居島で) 福田内閣の退陣で一時は年内に確実視された衆院解散・総選挙が、急速な景気悪化と麻生内閣の支持率急落で越年することになった。県内4選挙区の候補予定者は、想定外の長期戦で事務所移転を迫られるなど、不透明な政治状況に振り回されながらも足場固めに余念がない。「政権選択」を懸けた決戦に向け、長い前哨戦が続いている。(藤戸健志)
「四国一の『大県』、愛媛の1区で流れを作ってほしい」。12月10日、小沢・民主党代表が1区の永江孝子氏(48)の後援会事務所を抜き打ちで訪れ、「打倒自民」への期待を込めた。永江陣営はこの日、長期戦を見据えて家賃の安い場所へ事務所を移転したばかり。突然の来訪に陣営は「代表の並々ならぬ意気込みを感じた」と士気を高めた。
前回参院選で元Jリーガーを擁して「自民王国」を崩した民主党は今回も、自民現職の塩崎恭久氏(58)の対抗馬に元地元民放アナウンサーで知名度の高い永江氏を擁立。1区は、共産党の田中克彦氏(41)も加えた三つどもえの激戦区と化した。3、4区でも新人を擁立した民主党の横山博幸・県連幹事長は「選挙の越年で費用はかさむが、知名度を上げる時間はできた」と語る。
一方、相次ぐ首相の「突然退陣」や支持率低迷で自民党には厭戦(えんせん)ムードが漂う。
「自民に政権担当能力なし」「小沢一郎」――。9月に行われた自民党県連の総裁選予備選の無効票には、あろうことか民主党代表の名まで登場。県連幹部は「これが今の党員の正直な心情だ」と嘆いた。
県内の自民党員数は02年度の6万2000人から07年度には3万7000人に減り、組織力のかげりも隠せないが、3区では現職の引退表明を受けて急きょ擁立した県議の白石徹氏(52)が、1年前から選挙区を歩く民主の白石洋一氏(45)と争い、4区も保守票を3人が奪い合う激戦となる見通し。麻生内閣発足時は早期解散を主張した篠原実・同党県連幹事長も「まず雇用・景気対策で成果を出すのが先。任期満了までやってもいい」との構えに転じた。
候補擁立をそれぞれ1選挙区に絞った共産、社民両党は内閣の支持率低下を好機ととらえ攻勢を強める。稲垣豊彦・共産党県委員長は「有権者はどの党が暮らしの問題に正面から取り組んでいるか、じっくり見ている」と手応えを語る。
急激な雇用情勢悪化、破たん寸前の地方財政、低迷する農林水産業……。山積する課題の解決には、政治の強いリーダーシップが不可欠だ。パフォーマンスに惑わされない確かな判断力が、有権者にも求められる。
【メモ】
民主、社民、国民新3党は、前回参院選に続いて野党共闘で1〜4区の自民現職に挑む。2区は自民現職の村上誠一郎氏(56)と社民の岡平知子氏(51)の一騎打ち、4区は自民現職の山本公一氏(61)、無所属の桜内文城氏(43)、民主の高橋英行氏(36)の三つどもえの争いとなる見込み。衆議院議員の任期は09年9月10日。
(2008年12月23日 読売新聞)