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http://news.www.infoseek.co.jp/gendainet/society/story/06gendainet02039414/
●「人材確保」の名目で年間48万円
マンガ官邸の迷走に乗じて、こっそり霞が関官僚が焼け太りだ。中央省庁で働く若手官僚を対象にした新たな「勤務手当」を創設。あっさり麻生内閣が認めてしまったのだ。この手当、「居酒屋タクシー廃止の見返り」ともいわれているから、フザケている。
先月14日に麻生内閣は、来年度の国家公務員給与の“据え置き”を閣議決定した。
今年8月の「人事院勧告」に従ったというが、人事院が勧告の中に新たな手当の創設を忍ばせていたことは、あまり知られていない。
新手当の正式名は「本府省業務調整手当」。09年度から霞が関の本省に勤める「課長補佐」以下の全職員3万5000人を対象に、課長補佐級は基本給の9.4%、係長級は4%、ヒラ職員は2%が給与に上乗せされる。「給与据え置き」どころか、ちゃっかり「実質賃上げ」。若手幹部の課長補佐になると、40万円台の月給を受け取っており、手当新設で月額4万円前後の給与アップとなる。
「霞が関では“居酒屋タクシー返上手当”と呼ばれています。あの問題以降、深夜残業後のタクシー帰宅すらままならず、『その見返り要求は当然』というムードです」(霞が関関係者)
評判の悪い「定額給付金」は国民1人あたり、たった1万2000円。しかも、1回きりだ。なのに霞が関の若手幹部には、年間48万円もの税金が未来永劫(えいごう)バラまかれることになるのだ。
不思議なのは、大盤振る舞いの対象者が「霞が関の本省勤務」に限られること。人事院の説明は、こうだ。
「本省業務は政策立案から、他省庁や諸外国との折衝、国会対応まで多岐にわたる。そうした業務の特殊性や困難性を嫌がり、近年は地方の出先機関の職員に本省勤務を求めても、なかなか手を挙げてくれない。そこで人材確保の観点から、何らかのインセンティブが必要と判断しました」(給与局給与第3課)
そんなに本省勤務が嫌なら辞めればいいではないか。働きたくない役人に、なぜ“アメ玉”を与える必要があるのか。
今でも霞が関官僚には「超過勤務手当」のほか、多くの手当が奮発されている。さらに手厚い“ニンジン”をぶら下げようなんて人事院もどうかしているが、トップの谷公士総裁(68)は元郵政省事務次官で、退官後に多くの財団を渡り歩いた典型的な“天下り官僚”。長年、甘い蜜を吸い続けてきた張本人だけに、公務員厚遇策しか思いつかないのだろう。
こうした役人の悪巧みを見抜けない麻生内閣には、やっぱり国民目線の公務員改革は期待できない。
(日刊ゲンダイ2008年12月3日掲載)
[ 2008年12月6日10時00分 ]