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インドテロ 動揺するイスラム教徒 犯人視に「報復怖い」
12月4日12時52分配信 毎日新聞
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「武装グループは許せない」と怒りをあらわにするサッターさん=イスラム教徒居住地区バンドラ・パラックナガで2008年12月2日、矢野純一撮影
【ムンバイ(インド西部)矢野純一】インド西部ムンバイで起きた同時多発テロで、地元のイスラム教徒に動揺が広がっている。ヒンズー教徒が多数派のインドで、イスラム教徒は経済成長から取り残され、生活も貧しいまま。こうした現状への不満が事件の背景にあると指摘されるが、イスラム教徒たちは「イスラム犯行説」に困惑する一方、口々に「テロは断じて許せない」と語る。
テロの現場の市中心部から北へ約10キロ。イスラム教徒約15万人が暮らすバンドラ・パラックナガ地区へ入ると、舗装が途切れ、トタンやブロックを積み上げた粗末な家並みに変わる。ゴミが散乱し、すえたにおいが漂う。
「イスラム教徒への報復が怖くて、ここから逃げ出そうと思った」。自営業、イクバル・クレイシーさん(52)は心配そうな表情で話した。州政府は何が起きても守ってくれない。地元警察も立ち入らず、「ここに来るのは誰かを捕まえに来るときだけ」と不満をぶつける。
雑貨屋を営むアブドル・ラザさん(80)は事件後、3人の孫に外出しないよう言いつけている。「政府は証拠も無くイスラム教徒やパキスタンが背後にいると言い、我々への怒りをあおろうとしている」と語気を強めた。
厳しい戒律を守って生きるイスラム教徒は、生活習慣の違いなどからインド社会では浮いた存在だ。雇用拒否などの差別を受け、地域住民の7割はイスラム教徒内だけで完結する商売についている。
それでも事件後、同地区のモスク(イスラム礼拝所)では、犠牲者を悼みヒンズー、イスラム両教徒が平和に暮らせるようにと祈りがささげられている。アブドル・サッターさん(62)は「無実の人を殺すテロリストがイスラム教徒だとしても、我々は彼らを許さない」と話した。
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最終更新:12月4日12時52分