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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081203-00000025-san-pol
小沢氏「選挙管理内閣」構想…与党に動揺 自民分裂に誘い水?
12月3日8時4分配信 産経新聞
民主党の小沢一郎代表が提唱した与野党の「選挙管理内閣」構想が、与党側の動揺を誘っている。構想が現実化する可能性は低いものの、自民党分裂の「引き金」になりかねないためだ。小沢氏は今後も、麻生政権が早晩行き詰まるとみて、第2、第3の矢を放つ構えだ。(小島優)
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「麻生政権が行き詰まったとき、自民党でたらい回しするのではなく、与野党一緒になって『選挙管理内閣』をつくって、衆院解散をすべきだ−ということではないか」
参院民主党の平田健二幹事長は2日、国会内の記者会見で、小沢構想をこう説明してみせた。平成21年9月で衆院議員は任期満了を迎えるため、それ以前に首相が退陣した場合には、次の政権は与野党で政権をつくる「超大連立内閣」にして衆院選を実施すべきだというわけだ。
小沢氏も1日、埼玉県熊谷市で記者団に対し、首相が退陣した場合の政局展望について「『選挙管理内閣』となれば、各党とも衆院選(を実施すること)で意見が一致する」との見通しを示した。
麻生政権は、定額給付金などの政策課題で二転三転したうえ、首相自らの相次ぐ失言・放言で、求心力が回復する兆しはみえない。塩崎恭久元官房長官、渡辺喜美元行革担当相ら自民党の中堅・若手も、20年度第2次補正予算案の今国会提出を見送った首相に対する不信感を公然と口にするなど、党内の混乱ぶりは深刻化するばかりだ。
小沢構想には、こうした自民党の混乱を増幅させて解散風を煽(あお)る狙いがあるとされる。これにより、選挙地盤が安定せず「逆風選挙」を警戒する自民党の一部議員を政界再編に走らせ、自民党を分裂状態に追い込み、「小沢氏の究極の目的」(自民党幹部)とされる同党解体に持ち込めるとの読みがある。
実際、公明党幹部は「小沢氏が自民党の中に手を突っ込み始めたということではないか。彼の得意な手法だ」と警戒感を隠さない。
与党側が小沢氏の言動に神経をとがらせるのは、今回の構想に加え、小沢氏が与謝野馨経済財政担当相と囲碁を通して交友を深めているとの事情がある。「『与謝野暫定政権』をつくろうとしているのではないか」(自民党中堅)と、自民党内で過敏な反応が出るのも、小沢氏の仕掛けに対する不安感の裏返しだ。
また、菅直人代表代行も加藤紘一、山崎拓両元幹事長と接触しているうえ、前原誠司元代表も「中川秀直元幹事長とは会っている」と周辺に漏らしている。
民主党幹部は、「自民党分裂を導き出すシナリオは深く、静かに進んでいる。衆院選前後は政局の主導権を握れる」と語る。剛腕な政治手法で知られる小沢氏が、政府・自民党をどこまで追い詰めることができるのか。「小沢戦略」は、これからが正念場だ。
最終更新:12月3日8時4分