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http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20081201-OYT1T00422.htm?from=navr
地デジ低調、現状で世帯普及率50%超ならず
テレビの地上デジタル放送(地デジ)の普及ペースが、政府や関連業界の目標を下回っている。
今年9月の普及世帯は約2350万世帯で、普及対象の全5000万世帯に対し約47%にとどまる。政府などが9月時点の目標としていた2600万世帯に比べ、250万世帯少ない。景気悪化の影響で年末のテレビ商戦も期待薄で、2008年を飛躍の年と位置づけていた政府や関連業界にとっては「かなり拍子抜け」(放送関係者)の状態だ。
放送局や経済団体などが参加する「地上デジタル推進全国会議」が1日、公表した「行動計画」の中で、地デジ専用チューナーや対応型テレビを持つ世帯数を明らかにした。
総務省が5月に公表した世帯普及率は43・7%だった。8月の北京五輪に向けたテレビ商戦をバネに、一気に50%超えを見込んでいたが、実際には3ポイント強増えただけだった。
政府などは11年7月にアナログ放送が終了し、地デジに完全移行する直前の同4月までに全世帯、約5000万世帯への普及を目標にしている。メーカーなどとも協力し、機能を省いた簡易型チューナーの低価格化を進めるなどの対策でてこ入れを図る方針だ。
ただ、目標達成には半年で500万世帯を超えるペースが必要だ。
鳩山総務相は1日、「地上デジタル推進全国会議」が都内で開いた式典で「万が一、(地デジ完全移行が)延期となった場合は、国が責任をとって支援するしかない」と危機感をあらわにした。
当面のかきいれ時と期待される年末商戦だが、「ここへ来て消費はかなり冷え込んでいる」(大手家電メーカー)と厳しい見方が多い。普及の遅れを取り戻すことは容易ではなく、完全移行までの全世帯普及に「黄信号がともった」との声も出ている。
(2008年12月1日11時46分 読売新聞)