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http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200811230098.html
テロの見方も出ていた捜査 動機絞りきれず '08/11/23
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元厚生次官ら連続殺傷事件は犯行を認める男が警視庁に出頭し事態が急転。捜査当局は政治的思想を背景とした連続テロや、次官らと共通の接点がある人物の恨みによる犯行など、あらゆる可能性を視野に入れ捜査してきたが、動機は絞り切れていなかった。出頭した男は「ペットを殺された」と話しており、警視庁は男との関連や供述内容を慎重に調べている。
殺害された山口剛彦やまぐち・たけひこさん（66）と、妻が襲撃された吉原健二よしはら・けんじさん（76）はともに官僚トップであっただけでなく、現行の年金制度の基礎づくりにかかわった。ある警察当局幹部は「（国の政策が真の）標的だった可能性はゼロではない」と話していた。
捜査には右翼団体や過激派を担当する公安部門の捜査員も投入。しかしこれまで予告や声明がなく、政治的主張を掲げる既存組織の犯行との見方には否定的で、仕事などを通じて山口さん、吉原さん二人に共通の接点のある人物が、個人的恨みを理由に犯行に及んだとの見方も出ていた。
出頭した男は「昔、保健所にペットを殺され腹が立った」と供述しており、警視庁は慎重に裏付けを進めている。しかし、すでに退職して何年もたったＯＢやその家族を、保健所の対応を理由に今になって殺傷するという行為には不可解な点も残り、事件の真相解明には時間がかかりそうだ。
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