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迷走国会 2次補正の早期提出が筋だ
臨時国会は民主党が対決路線に転じ、迷走を始めた。今月末で切れる会期の延長は避けられそうもない。
これまで民主党は政府、与党が重視する新テロ対策特別措置法(対テロ新法)、金融機能強化法の両改正案について会期内の採決、成立を容認していた。
それもこれも早期の衆院解散・総選挙を実現するためだったが、目算は大きく狂った。麻生太郎首相が解散を来春以降に先送りする意向を示唆したためだ。
百年に一度といわれる世界的な金融危機で、日本の景気も急速に悪化している。こんなときに国会が迷走するのは何とも困った事態だ。
対決の矢面に立った感があるのは、総額二兆円の定額給付金など追加経済対策を実施するための二〇〇八年度第二次補正予算案だ。
民主党は、同予算案が国会に提出されるまで、参院での対テロ新法改正案などの採決に応じない方針だ。このままでは与党は、参院送付後六十日の「みなし否決ルール」に基づく衆院再議決を目指すほかなくなる。
国会迷走の責任を負うべきはやはり麻生首相だろう。首相は「国民の生活不安に応える」として、景気対策を最優先する考えを示してきた。
それなのに二次補正予算案と関連法案の提出は、来年一月の通常国会に先送りするという。これでは首相の「スピード重視」と矛盾する。早期提出が筋だ。
追加経済対策は事業総額が約二十七兆円規模で、住宅ローン減税、高速道路値下げ、雇用対策、中小企業向けの融資・保証枠の拡大なども含まれる。首相も早期実現を望んでいるはずだ。
ただ、定額給付金については「効果が疑問」「選挙目当てのばらまき」などの批判が根強い。与党内にも疑問の声があり、具体的な支給方法もまだ固まっていない。
このため政府、与党は、いま予算案を提出すれば格好の攻撃目標になると恐れているのかもしれない。が、そんな姑息(こそく)な考えはおかしい。自信のある経済対策なら、堂々と論戦を受けて立つべきだ。
その上で、対策の評価を求める意味でも、早期の解散・総選挙が望ましい。国民の信を受けた政権でなくては、本当に信頼される経済対策を実施できないはずだ。
民主党の対応にも疑問が残る。採決を約束しながら、あっさり覆す。早期解散を求める大義名分があるにせよ、あまりに場当たり的だ。
そもそも対テロ新法改正案に反対するなら、国会で論戦を挑み、十分に論議を尽くすのが本当だ。「政策より政局」が見え透いてしまうと、しらけてしまう。国民が納得のいく対応を求めたい。