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http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20081014-01-0901.html
民主党マニフェストの財源を問う 大塚耕平政調副会長インタビュー
2008年10月14日 ビデオニュース・ドットコム
大塚耕平民主党政調副会長
民主党政権の実現がいよいよ現実味を増してきた今、民主党の政策を単なる野党の政策としてではなく、政権構想として厳しく検証する必要性が高まっている。民主党はマニフェストの中で数々の斬新な政策を打ち出しているが、子ども1人につき2万6千円の子ども手当の支給や高速道路の無料化などの追加給付を含む政策については、その財源の裏付けに対して与党自民党から疑問が呈されている。また、公共事業や公務員人経費の削減、「埋蔵金」の活用など、実現の可能性が疑問視されているものもある。
日銀勤務を経て、現在政調副会長として民主党の政策立案の中心的な役割を果たす大塚耕平民主党政調副会長に、マニフェストの原資となる財源面の根拠やその背後のある理念をビデオニュース・ドットコム編集主幹でジャーナリストの神保哲生が聞いた。
どのように財源を捻出するのか？
民主党の菅直人代表代行は7日、衆院予算委員会で、財源をいかに確保するかを示す「民主党政権財源4ヵ年プラン」を明らかにした。民主党は子ども手当の創設など新たな政策の実施のために、4年間合計で56.4兆円の財源を必要としている。まず、必要な財源のうち約4割の26.3兆円を、一般会計と特別会計を合わせた国の総予算212兆円から、無駄遣いを根絶することで捻出するという。具体的には、公共事業の縮減や公務員の人件費の削減で財源を確保する考えだが、果たして実現は可能なのか。
大塚氏は、まず現在年間5.2兆円の公務員の人件費を約2割削減することで1.1兆円を捻出すると話す。人数の削減と平行して、現在の高すぎる公務員の給与を見直し、給与にも手をつけることで、2割削減は可能と言う。国家公務員の給与は本来は法律で民間に準ずるとなっているが、現在の国家公務員の平均年収は662万円と、民間上場企業の平均の589万円を大きく上回っている。
「埋蔵金」を財源として使用できるのか？
また、特別会計の資産と負債の差額に当たる積立金や毎年の運用益・剰余金、いわゆる「埋蔵金」の利用について、大塚氏は、「埋蔵金」を最初からあてにして政策を実行するわけではないと語る。「埋蔵金」はそもそも国民が納めた税金に由来するため、官僚の裁量で使途が決められるべきものではない。それは政治が決めることだと、大塚氏は主張する。そして、そうした考えに基づき、積立金や余剰金の金額を国民の前につまびらかにした上で、必要があればそれを政策財源として使用したいという考えを国民に問いたいと、大塚氏は言う。民主党は、運用益の活用で4年間で12兆円を捻出可能としている。
特別会計は一般会計とは別に各省庁が設置する国の予算で、財政投融資特別会計や外国為替資金特別会計など、平成20年度は合計で21の特別会計が設置されている。
大塚氏は、たとえば外国為替資金特別会計には100兆円の積立金があると話す。現在のような金融危機に備えて積み立てられたものであり一定の金額は必要だが、金利が逆転しない限り積立金が減ることはないため、ある程度は財源として使用できるはずだと話す。民主党は、当面使う予定のない積立金の活用で、4年で2.7兆円を捻出できると計算している。
また、国の予算のみならず、独立法人や公益法人、傘下のファミリー企業などにも、「埋蔵金」が流れ込んでいると、大塚氏は指摘する。たとえば、農水省のある独立行政法人傘下の12の公益法人が過去の内部留保を4千億円を持っているが、それらの独立行政法人には、農水省から10人の役人が天下りをしている。大塚氏は、こうした「埋蔵金」を取り返して政策財源にすることはもちろん、天下りの資金源となっている埋蔵金システム自体を正す必要があると話す。
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