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【Commons、さまよえる解散総選挙、危機に対応するための一番の方法はしっかりとした政権を作る事だ。】
http://www.asyura2.com/08/lunchbreak13/msg/407.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2008 年 10 月 09 日 11:07:08: 4sIKljvd9SgGs
 

http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20081009-01-1301.html
さまよえる解散総選挙
2008年10月9日 The Commons
 国民に人気のある自民党総裁を華々しく選出し、その勢いで解散総選挙に打って出るというのが与党のシナリオであった。ところが日本政治の構造変化を読めない三文シナリオライターが書いたのか、想定はことごとく外れた。総裁選挙は盛り上がらず、発足時の内閣支持率にも「ご祝儀」はつかず、それどころか日を追う毎に低下の傾向を示している。解散を打つために選ばれた総理は今や解散を打てない総理に変わりつつある。
 
 9月24日に第92代内閣総理大臣に選ばれた麻生太郎氏には早期解散が期待されていた。だから自民党総裁に選ばれた時本人は「選挙に勝って初めて天命を全うした事になる」と語り、組閣人事も選挙までの「つなぎ」で、本格政権はその後だとして「お友達」ばかりを集めた。選挙が間近である事が前提の組閣であった。
 
 早期解散を巡るシナリオの1つは代表質問が終った直後の10月3日解散である。これは公明党が求めていた。予算委員会を開かずに解散するためには、「審議を逃げた」と非難されないようにしなければならない。責任を民主党に負わせる必要があった。総理が所信表明で民主党に答えられない質問をし、民主党が答えない事を理由に解散するシナリオが考えられた。これだと10月26日か11月2日が投票日になる。
 
 もう1つは補正予算を成立させてからの解散である。衆参2日ずつ審議をして10月中旬に解散する。これは民主党が求めた。一応の景気対策には手をつけるから非難はされないが、投票日が11月9日となってアメリカ大統領選挙直後となる。仮にオバマ候補が勝利してアメリカに政権交代でも起きれば、間違いなく与党に不利な選挙になる。永田町では10月3日の解散が本命と見られていた。
 
 ところがそうしたシナリオを全て吹き飛ばす事態が起きた。自民党が麻生政権発足に際して行なった選挙調査で、与党が過半数に及ばないという結果が判明した。政権交代が確実になるのである。ところが議員たちは既に走り出している。特に公明党は11月2日投票で完全に選挙態勢が組まれていた。麻生政権は苦しい状況に追い込まれた。そこにアメリカから神風が吹いた。
 
 9月29日、アメリカ下院が金融安定化法案を否決したため株価が暴落し、世界的な金融不安が生じた。「危機に際して政治空白は許されない」という格好の口実が出来た。麻生政権はそれに助けられて解散総選挙を先送りする事にした。しかしだからと言って次のシナリオがあるわけではない。解散の時期を捜し求めて海図なき航海にさまよい出る事になった。
 
 こうなると自民党議員の本音は来年9月の任期満了まで選挙はやらないで欲しいという事になる。最後は「追い込まれ解散」になってしまうが、もしかするとその前に「奇跡」が起きて状況が好転するかもしれない。「奇跡」に一縷の望みを託す考えになる。しかし来年9月まで解散をせずに持ちこたえる事も容易ではない。早期解散を求めている公明党が許容できるのは来年の1月まで。公明党の協力がなければ来年の通常国会を乗り切る事は出来ない。しかも自民党内部には麻生総理に対する失望感が強まっている。どこで引きずり降ろしが始まるかもわからない。
 
 民主党に打撃を与える方法が見つからなければ選挙を先送りしても状況の好転は望めない。民主党に打撃を与えるには、民主党に審議拒否をさせてメディアに批判させる方法がある。そのため海上給油法案を審議入りさせ、民主党の審議拒否を誘う事になった。しかし相手の手の内が分かれば民主党もそれには乗らない。粛々と審議をし、粛々と反対する事になる。何日間の審議になるかは知らないが、10月中に法案は成立する。そこで解散なら11月中に選挙が行われる。
 
 麻生政権からはさらに補正予算に次ぐ追加的な経済対策の必要性も叫ばれるようになった。1兆8千億円程度の補正予算では何の景気対策にもならないからだ。10兆円規模の第二次補正予算が準備されているという。少しでも選挙を有利にするためには「バラマキ」が必要という事だ。昨日まで「バラマキはけしからん」と言っていた自民党が大手を振って「バラマキ」が出来るようになった。まさに経済危機様々である。こうなるとまた選挙の時期は先に行く。
 
 テレビの「おバカ」キャスターは「経済危機だから政治空白を作るべきでない」という政府与党の口実を真に受けて「党利党略で解散すべきではない」などと主張する。そんな情緒的な事を言うのは世界でも日本人ぐらいだ。第一に株の暴落に驚くような政治では先が思いやられる。第二に今回の経済危機がどうなるかはまだ誰にも分からない。どうなるかを見極めないと対策の立てようもない。危機はこれからやってくるが、それを待っていたら2年ぐらい選挙は出来ない事になる。第三に火元のアメリカは選挙の真っ最中だ。この危機を制圧できるのがどちらの候補者かをアメリカ国民は選ぶ事が出来る。危機に対応するための一番の方法はしっかりとした政権を作る事だ。それを理解できない日本人は愚かとしか言いようがない。
 
 「株価に一喜一憂するような政治リーダーを持つ国民は不幸だ。それでは国の舵取りなど出来ない」とかつての自民党の政治家は言った。また「国家が危機に陥った時、戦前は大命降下が危機を救った。戦後は選挙だ。選挙こそ国家の危機を救う最善の方法だ」と言ったのもかつての自民党の政治家である。それは真理だと思っている。それに比べて今の自民党は情けない。株価に一喜一憂する政治リーダーが現れ、現状を国家の危機だと言いながら選挙を先送りしようとする。何とも日本の政治に昔日の面影はなくなった。
(田中良紹)

 

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