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http://www.nhk.or.jp/special/onair/080830.html
8月8日に開幕した北京オリンピック。日本柔道男子はメダルわずか2個という過去最低の結果に終わった。立ちはだかったのはヨーロッパを中心に広がる“JUDO”。日本伝統の一本をとりにいく柔道ではなく、組みあわずに直接足を狙うタックルや、相手に反則ポイントが与えられるように仕掛けて勝つ柔道だ。その存在は対日本選手にだけでなく、あらゆる試合で見られ、今の柔道の主流となっていることを示した。
その“JUDO”を堂々と征し、金メダルを決めた男がいる。100キロ超級の日本代表・石井慧・21歳だ。決勝こそ優勢勝ちに終わったものの、準決勝までの4試合はすべて一本勝ち。“JUDO”を完全に手の内に納めての鮮やかな金メダルだった。石井は今年1月から3月にかけてヨーロッパで開かれた国際大会「サーキット」に参加。パワーに加え、戦術や駆け引きをも駆使する“JUDO”を吸収していった。4月の日本選手権では、「一本勝ちにこだわらない」「効果や指導でも勝ちにいく」というまさに“JUDO”を実践し、五輪代表の座を手に入れた。
そして臨んだ北京。いつものように早い段階で動き周る石井に、防戦一方の相手は指導を取られる。ポイントを取って勝つ“JUDO”ならこれで十分。しかし、石井が見せた柔道は更に進化していた。ポイントをとられ、焦る相手が前に出てきたところに投げを打ち、押さえ込み、一本を決める。まさに“JUDO”に“柔の道”を加え進化した完璧な柔道だった。
多様な変化をとげ世界に広がる“JUDO”に成す術もなく低迷する日本柔道。「変化に対応できるものこそが一番強い」と語る石井の柔道に、復活の手がかりを見出すことは出来ないか。
番組では、“JUDO”を肌で体現した1月のサーキットから北京で金メダルを獲得するまでの石井の戦いを本人と対戦相手の証言を交え分析。日本柔道、復活のカギを探る。