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http://sankei.jp.msn.com/world/europe/080828/erp0808280253002-n1.htm
ロシア「独立承認」 もはやG8の資格はない
2008.8.28 02:50
このニュースのトピックス:主張
ロシアが南オセチアとアブハジアというグルジア領土の分離・独立を承認し、グルジア情勢は一気に緊迫の度を加えた。国際社会を、米国・旧ソ連の冷戦終結後最悪の緊張状態の中に突き落とす暴挙と言っても過言ではない。
メドベージェフ大統領は「(新たな)冷戦を恐れない」と断言した。グルジア領土に軍事侵攻し、撤退しないばかりか、その領土をも蹂躙(じゅうりん)する今回の措置は、旧ソ連時代の行動パターンそのものであり、冷戦後に生まれつつあった国際秩序への挑戦といえる。
米国ではすでに、主要国首脳会議(G8)からロシアを除外すべし、との意見が出ている。今後、西側各国はロシアへの制裁措置をも検討しなければならない事態が予想される。
高村正彦外相は「G8メンバーらしい行動を」とロシアに自制を求めた。だがロシアは、自由と民主主義の価値を共有するG8メンバーとしての資格を失った、と言わざるをえない。現在G8の議長国の立場にある日本として、具体的な事態収拾策をさぐる積極的な外交努力を期待したい。
ロシアは冷戦後、政治的にも経済面でも西側諸国との連携を強めて新生ロシアとして再出発したはずだ。その国家としての自覚を西側も認めたからこそ、世界をリードするG8メンバー国になれた。その資格をみすみす失うような深刻な事態であることを厳しく認識すべきなのだ。
ロシアには諸外国からの投資が急増し、特に欧州との結びつきが強い。一方で欧州には天然ガスや石油などロシアからの供給が断たれると、大打撃を受ける国々もある。それを見越して、少々手荒なことをしても強硬策には出られまいと踏んでいるのだろうか。
ソ連崩壊後、旧ソ連の影響下にあった東欧諸国やソ連解体によって生まれた周辺国がロシア離れを加速するのを食い止めるためにクサビを打ち込み、西側の足並みの乱れを誘うのが狙いとの見方もある。それこそ冷戦時代に逆戻りの冒険主義と言わざるをえない。
ロシアを国際社会のまっとうな構成員としてとどまらせることは重要だが、無法な行動をやめないならば、彼らが冷戦後に求めてきた国際的地位をも失うことを知らしめるべきである。
来月1日の欧州連合(EU)臨時首脳会議に期待したい。