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http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2008/08/24/2008082409142536007.html
民主党代表選 無投票では期待を裏切る
九月の民主党代表選は、小沢一郎代表が無投票で三選される見通しになった。衆院選が近づいているだけに、選挙による党内亀裂を避け、結束を重視したのだろう。
代表選は、複数候補による活発な政策論争を通じて民主党の政権構想を有権者に訴える絶好の機会である。無投票では政権奪取に向けた盛り上がりを欠くことにならないか。開かれた党ではなく、内向きとのイメージも広がりかねない。
党内には、無投票は好ましくないとの認識から対抗馬擁立や立候補の動きがあった。だが、立候補を検討していた野田佳彦広報委員長と枝野幸男元政調会長は相次いで出馬断念の意向を示した。鳩山由紀夫幹事長ら党執行部やベテラン議員が小沢氏支持を表明していて、小沢氏優位が揺るがず、勝ち目がないと判断したようだ。
野田氏は出馬断念に「小沢先生の胸を借り、この国のあるべき姿を語りたかった。それを党躍進のきっかけにしたかった」と悔しさを隠さなかったとされる。政策論争を封じ込めたのは、寄り合い所帯とされてきた民主党が抱える安保や経済政策をめぐる路線対立を鮮明にしたくないという意見が党内を圧倒したからだろう。挙党一致に走ったといえよう。野田氏のいうように代表選で堂々とした論戦を聞きたかったのに残念だ。
忘れてならないのは、次の総選挙で民主党政権が誕生すれば、民主党代表が首相になることだ。福田改造内閣の発足を受けて共同通信社が八月初めに行った全国緊急電話世論調査によれば、支持する政権の枠組みは「自民党中心」が3・6ポイント上昇したものの34・8%にとどまったのに対し、「民主党中心」は2・9ポイント増の48・2%と半数近くに上った。だからこそ、複数候補による開かれた政策論争を通じて政権担当能力を示すのは民主党の責務であろう。
小沢氏は、昨年夏の参院選を勝利に導いた指導力には定評があるものの、党首討論に積極的でないなど国会の対応には批判がつきまとう。政治手法も強権といわれ、首相として適任かどうかも問われている。
次期衆院選のマニフェスト(政権公約)では、最重要項目として、これまでの年金や子育て、農業に加え、医療、道路、分権、行革を新たに打ち出す方針を固めたとされる。財源については行政の無駄一掃などで生み出すとするが、裏付けに欠け、説得力に乏しい。党内議論を深め、丁寧な説明をしていくことで民主党の支持は広がろう。