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http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20080805-01-0202.html
岡田克也 代表選「出馬断念宣言」のウラ
2008年8月5日 読売ウイークリー
「慎重居士」で知られるこの人が久々に永田町を騒がせた。岡田克也・民主党副代表だ。
混迷した内閣改造の次にくる話題は、9月21日に投開票が行われる民主党代表選挙だろう。小沢一郎代表の3選が確実視され、早くもしらけムードが漂っていたが、この人の一言が吹き飛ばした。
「政権交代を実現するために何が一番望ましいかという観点で今、熟考中です」
それまで、代表選に出馬するかどうか、何を聞かれても「ノーコメント」を押し通し、「出馬は100%ない」(ベテラン議員)と見られてきた岡田氏が、7月25日の日本外国特派員協会での講演で踏み込んだ発言に転じ、「すわ出馬か」との見方が一気に広がったのだ。
ところが、その舌の根も乾かぬ5日後の30日、今度は日本記者クラブでの記者会見で、「私自身は、現時点で強い意欲を持ち合わせていない」と事実上の出馬断念宣言。岡田氏擁立に動きかけていた支持派をガッカリさせた。
“反小沢”と目される民主党中堅議員が、今も釈然としない様子で語る。
「すでに菅代表代行も鳩山幹事長も小沢氏支持を表明済みだけに、小沢さんと勝負になる唯一の政治家が岡田さんだった。あとは野田佳彦・広報委員長が出ようが枝野幸男・元政調会長が出ようが、小沢さんは怖くも何ともないはず。もう少し、出馬の期待が残る言い方をしてくれなかったものか」
岡田氏への待望論が党内であったのは、自らが代表として臨み大敗を喫した2005年の「郵政選挙」で落選した元衆院議員や新人の選挙区を回る「地方行脚」をコツコツと重ね、人望を築いてきたことが大きい。昨年9月から休日返上で全国計約130選挙区を回り、街頭演説や講演会を続けたことは、党内で高く評価されている。
「現地入りの段取りを党本部に頼むこともなく、すべて自分でやり、黙々と歩き続けている。なかなかマネできることではない。頭が下がる」(党関係者)
というわけだ。
そんな“敗者復活”を果たしつつあっただけに、「今回の騒動は岡田氏の株をまた一気に下げてしまった」(ベテラン秘書)と手厳しい声も聞かれる。ただ、それでも「もし小沢代表が衆院選で勝利し、首相になったら、ポスト小沢の有力候補に岡田氏の名前が挙がるのは間違いない。まだ若いし、今勝負しなくてもいいんだから、出馬見送りは賢明だ」(党幹部)との見方も。
今回の一言で、「岡田総理大臣」誕生が遠のいたのか、近づいたのか――。