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2008年08月01日
小泉時代の終焉と福田自民党政権の正念場
小泉時代の終焉(その1)−福田自民党政権の正念場
これから週末にかけての政治ニュースは福田改造内閣をめぐる政治評論で一色になるだろう。
その前に私が先手を打って独断的解説をしておく。
今度の内閣改造の最大の目玉は麻生太郎が幹事長となったことだ。
およそ福田首相と肌色の異なる麻生氏。
一年前の自民党総裁選では福田首相と一騎打ちの戦いをした麻生氏。
福田政権ができた時、考えが違うと言って入閣を断った麻生氏。
その麻生氏に福田首相は幹事長就任を頼んだ。その要請を麻生氏は今度は引き受けた。
自民党生き残りのための見事な打算だ。政治ドラマだ。
選挙に勝ったら次はお前だ、とでも福田さんは麻生氏に言ったのではないかと思いたくなる。
次の総選挙は文字通り福田自民党の正念場である。
選挙に負ければ福田首相は与党自民党最後の首相という汚名を背負う。
自民党が下野すれば、70歳近くの麻生太郎の首相就任の可能性は完全になくなる。
後のない二人の自民党政治家が、次期総選挙で勝つために、自分を殺して手を組んだのだ。
この事は何を意味するか。ついに福田首相は小泉時代を終わらせたということだ。
これこそが私が今度の内閣改造で最も注目した点である。
かねてから私は、福田首相が小泉元首相を嫌っていると考えてきた。そう指摘してきた。
その傍証はいくらでもあった。
そもそも小泉政権時に官房長官を突然辞したのは、飯島勲を増長させた小泉への抗議だった。
田中真紀子が外相を更迭され涙を見せた時。小泉元首相は女の涙は最大の武器だと言った。それを聞いて「小泉首相に泣かされてみたい」などという気色悪い言葉を吐いて忠誠を尽くした川口順子参議院議員に対し、「環境大臣をやっていたのだから(勝負服の)赤ではなく、緑色の服を着たらどうか」などと福田首相が皮肉っていた。
最近に至っては小泉元首相の福田おろしの言動に心底頭に来ていたに違いない。なにしろ内閣改造や解散・総選挙と言う首相の専権事項について、あれこれと無責任な発言を繰り返していた小泉氏だった。
その小泉氏の子分だった飯島勲の福田批判も福田首相にとって許せなかったに違いない。
支持率を回復するためには小泉人気を使えばよさそうなものだが、福田首相は決してそうしなかった。
「(山口補選の)応援演説を頼んだらどうか」、とか「後期高齢者医療制度の説明は、(それを導入した)小泉元首相にしてもらったらどうか」などという周りの声を、福田首相は露骨に無視した。
そして麻生太郎の幹事長要請だ。小泉とは相容れない麻生氏だ。小泉元首相の政策を批判を公然と行なう。しかも麻生氏には小泉的な大衆人気がある。
小泉人気を拒絶し、麻生氏で自分にない人気を取ろうとしたのだ。
小泉政治との決別は閣僚人事にも現れている。
下馬評にあがっていた小池百合子を決して入閣させようとしなかった。
それとは好対照に、小泉元首相を批判し、刺客を送られ、その刺客と戦って勝った野田聖子を入閣させた。
見ているがいい。これからの政局で、自民党議員としての小泉純一郎の出番はなくなるだろう。
福田首相は麻生氏とともに選挙に戦うのだ。自民党の大方の派閥の領袖もそれに協力する。
彼らは、自分だけ好き勝手をして自民党を壊した小泉を憎んでいる。
小泉人気に頼ることなく選挙を戦う覚悟をしたのだ。もはや小泉氏など相手にしないだろう。
こうなれば自民党主要議員の中に友人を持たない小泉元首相の居場所はなくなる。
それとともに武部や小泉チルドレンはもとより、中川秀直や小池百合子などの出番もなくなる。
小泉政治、小泉劇場の終焉である。