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「対話と杯」小沢氏行脚 一対一で支持拡大へ
http://www.kahoku.co.jp/news/2008/07/20080722t71011.htm
全国行脚の一環として訪れた仙台市内で高齢者と懇談する小沢代表=6月3日、太白区・富沢市民センター
民主党の小沢一郎代表が「命を懸けた最後の戦い」と位置付ける次期衆院選に向け、一段と攻勢を強めている。地方行脚を繰り返し、焦点の後期高齢者医療制度や格差問題などについて住民と対話した上、夜は支援団体と杯を交わす。街頭演説は行わず、「一対一」のひざ詰めで支持者や一般有権者の懐に入り込もうとする独特のスタイルを貫き、自民党は警戒感を強めている。(東京支社・今野忠憲)
<最後のチャンス>
「民主党には国民のための政権を担わなければならない歴史的使命と責任がある。次期衆院選は政権交代、世直しの最大の機会であり、最後のチャンスだ。命懸けで頑張ることをお誓いする」
東京都内のホテルで14日に開かれた民主党のパーティーで、小沢氏は約5000人の参加者を前に声を張り上げた。
衆院を早期に解散させ、選挙で勝って政権交代を果たすのが小沢氏のシナリオ。通常国会では、参院での法案否決、人事不同意、首相問責決議などあらゆる手を使って福田内閣を追い込む一方、精力的に地方を行脚した。その仕上げとして、6月3日の宮城を皮切りに、7月1日の秋田まで12県を回った。
地方では後期高齢者医療制度、農業・漁業など与党が批判されている政策課題に絞って高齢者や農家らと懇談し、民主党の政策を説明。自民党や党内の一部から「ばらまき政策」と批判されているのを念頭に、「無駄を省けば財源はできる」と押し通した。
<話分かるおやじ>
選挙協力を進める社民党の現地幹部らとも接触。記者会見をして地域向けの政策を訴え、夜は連合の幹部と懇談するという日程を繰り返した。
「剛腕と称されるが、われわれの前では話の分かるおやじのような感じだ」と語るのは連合秋田の工藤雅志会長。1日夜の連合秋田との懇親会で小沢氏は1時間半かけ、出席者31人に丁寧に酒をついで回った。
民主党は自民党よりも地方議員が少なく、各候補の後援会組織も弱い。小沢氏も昨年11月、自民党との大連立構想がご破算となり、辞任を表明した会見で「党の力量はいまだ不足しており、次期衆院選の勝利も厳しい」と語っている。
連合は選挙時の実戦部隊となる大きな戦力だが、工藤会長は「選挙協力のお願いは一切されなかった。連合が力を入れている格差問題などについてじっくり話を聞いてくれた。そういう姿勢を見せられると逆に、こちらも意気に感じて頑張って選挙をしようとなる」と話す。
昨夏の参院選では小沢氏の全国行脚が功を奏し、民主党は1人区で23勝6敗と大勝している。自民党の古賀誠選対委員長は今、「参院選よりさらに厳しい状況に置かれている」と危機感を強め、自身も地方回りを始めた。
2005年の衆院選で宮城1区から立候補し、比例復活で初当選した郡和子氏は「小沢代表からは空中戦(街頭演説)よりも地上戦(支援者訪問)だとハッパを掛けられている」と打ち明ける。「代表が言う通り、自民党はこちらを上回る組織、資金、コネ、情報を持っている。とにかく歩くしかありません」
<「古い」と批判も>
ただ、個別に人と会い、酒を飲むという小沢氏の戦術については「古い」「政策で勝負すべきだ」と批判的な民主党の若手もいる。この点について、民主党のベテラン秘書は「代表は地域を大事にするという田中角栄元首相の選挙手法が染みついている。若手が泥臭さを嫌い、一番大事な人間関係を地道に築いていないことを代表は心配している」と指摘する。
15日の党本部での記者会見で、民主党が女性からの支持率が低い理由を問われた小沢氏は「(立候補予定者が)個別に有権者との対話を進めていないからだ」と顔をしかめた。
2008年07月22日火曜日
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