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http://www.asahi.com/business/update/0710/TKY200807100370.html
タクシー参入規制強化、全国8割が監視地域に 国交省
2008年7月11日3時1分
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国土交通省は、タクシーの参入や増車を厳しくする「特定特別監視地域」の指定を6地区から、東京や大阪など主要都市の大半を含む100地区程度へ大幅に拡大する。11日に指定する。来年の通常国会で予定する道路運送法改正前の駆け込み増車を防ぐ狙いだが、サービス低下につながる恐れがある。
タクシーの増車や参入は02年に原則自由化された。だが、国交省は昨年11月、競争過熱を理由に増車や参入を事前に厳しく審査する「特定特別監視地域」制度を「例外」として設け、札幌や広島など6地区を指定した。運転手の労働条件などに問題がないかを事前に厳しく審査して、問題があれば許可しない。
今回、指定地域をほとんどの都道府県庁所在地に拡大するとともに指定期間も1年から3年に延ばす。増車や参入を一切禁じる「緊急調整地域」に今年1月に指定された仙台市は、指定期間を8月末から11年1月まで延長する。
さらに増車時に事前の届け出を求め、事後監査も厳しくする「特別監視地域」も現在の67地区から500地区程度に拡大する。全国645の営業地域のほぼ8割に当たる。
監視地域の拡大は、指定要件を緩和するためだ。これまで前年度と比べ1台当たりの売り上げが急激に減ったことなどが要件だったが、規制緩和前の01年度と比べ少しでも減っていれば指定できるようにする。値上げ後に1台当たりの売り上げが伸びない地域も指定できるようにする。
国交省は来年に予定する道路運送法の改正で参入・増車の事前規制の復活を目指す。今回の見直しは、その法改正の内容を先取りするものだが、国交省自動車交通局長通達の変更という運用に基づいたもので批判も出そうだ。
国交省幹部は「増車などの自由を完全に防ぐことにはならない」としている。ただ、現在の特定特別監視地域6地区では昨年11月末の指定前の4カ月間は計92台増えたが、指定後の4カ月間では逆に137台減っている。(大平要)
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〈特定特別監視地域〉
タクシーを増車する際に事前届け出が必要な特別監視地域のうち、主要都市を含む地区。国土交通省が指定する。07年11月に国交省の局長通達で新設された。参入や増車をする場合、特別監視地域よりも強い規制がある。