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http://seiji.yahoo.co.jp/column/article/detail/20080616-01-1401.html
小泉純一郎との輝ける日々/さかもと未明(漫画家)
2008年6月16日 VOICE
不信感ばらまきまくりの小沢さん
「小沢一郎について書いてって原稿依頼きたんだけどもさ、いまさら書くことあるっけね」
あたくし、アシスタントにいいました。
「てか、あの人終わってますでしょ? 何でまだ民主党の党首なのか訳わかんない。人材よほどいないんだなって感じ? 怒る気にもなんない」
「だよね〜」
周りの編集者数人に聞いても、「そもそも興味ない」と冷めまくり。いや、聞いた人脈がまた偏っていたかもしれません、私の知り合いですから(笑)。
そうとうに偏ってるのは間違いないんですが、あれだけ有名な大物政治家なんだから、もう少しは“何かやるでしょ?”的な期待が残っていていいと思うんですよ。
でもほんとうにみんな冷め切っていて、いわゆる女が昔付き合っていた男に対して、「もうあの男とは復縁、絶対ないから」と、引導渡すみたいな、そんな冷めっぷりなんです。ひとごとながら心配ー。
でも、そうなっても仕方ないことを小沢さんはやってきちゃいました。最近では大連立構想のときの辞任撤回騒動。でも極めつきは給油問題の議事のときの中途退席でしたね。ちまちま小走りで、腰巾着と一緒に階段駆け降りちゃって、行った先では康夫ちゃんと大阪遊説、知事選の応援ですからねぇ。
給油の問題って、安倍総理を辞任に追い込んだくらいの重要マターじゃなかったでしたっけ? それを「重要な法案じゃないから」ってさ。まるで死ぬの生きるのって、ガス栓捻って騒いだ女が、男がいざ離婚してきたら「なんかいまはもう気が変わったし」っていってるようなもんですよ。国民としては、「あ、もうこいつに懸けるだけバカを見る」って思っちゃったっていう。ほんとうに小沢くんは、自分のそういう不信感ばらまきまくりの行動を反省していただきたいですわー。
すべからくこの人の行動ってそんな感じなんですよね。あれだけ昔はアメリカ一辺倒だったのに、いまは日中友好とかいっちゃってるし、そのうえ、ありえないくらいの国連信仰は、あんた日本の自衛隊を国連の1部隊にでもするつもりですかって飛びっぷり。日本の政治家としての資質の根幹を疑わずにいられません。
政治家としてはつねに王道を歩み、自民党を割った功績はいまも語り継がれる神話。そりゃすごいと思いますよ。でもいっつも誰かを担ぎ、その後ろで“僕ちゃん操縦官ー”なゲームを楽しんでるだけに見えちゃうんですよね。だって少しでも信念というものがあれば、いくら政権取りたいとはいえ、社会党と組むか?今回も自民党と組むか?
どー見たってきちんとした日本をつくりたいビジョンがあるようには見えず、「権力握れたら何でもいいんじゃん?」って感じ。違ったらいつでも反論してくださいね、小沢さま。全然いつでも対談とかするんで。PHPはいつでもページとってくださると思いますんで、とりあえず好きなこといわせていただきますけれども。
小鳥ちゃんしか操れない?
小沢党首の心のうちに、どういう謀略があるのか存じ上げませんけど、国民には、全然志が見えないんですよ! 思いが伝わってこないんですよ! たぶん志はなくて、延命と政権に関わるための権謀術数しかないと踏んでるんですけど、もし1ミリでも志があるなら、それは国民に伝わるよう、しっかり男らしく明言しないとさあ、ダメでしょう、政治家なんだから!
政治っていうのは数合わせ、政権奪取のゲームじゃないはずです。どういう国家をつくりたいか国民に示して、国民を勇気づけることがほんとうの政治でしょう。それがアピールすれば、政権なんて自然に降ってきますがな。でも小沢さんのやり方には、小細工しか見えないからどうにも感動できないんです。だって男らしさとか、微塵もないんだもん〜。
国民どころか仲間にもそれが伝わらないから、小池、石破、二階その他みんなに逃げられまくり、その後も悪口いわれ放題ですからね。いくら「東北出身で照れ屋で口下手」だからって、照れるのにもほどが(苦笑)。女から見るとこういう男性って「愛してるってどうしてちゃんといえないのよ!? いわなきゃわかんないわよ!」って感じですわん。
小鳥がお好きで家のなか鳥かごだらけらしいですが、小鳥ちゃんだって口移しで餌くれるから懐いてくれるわけでしょう? ラブがないとねえ。まさか鳥かごに入れて閉じ込めておかなきゃ、みんな逃げられちゃう、みたいな生き方しておいでじゃないですよね?
ただ今回取材した民主党の議員数名によると、
「小沢さんに逆らうと冷や飯食わされるからね」「逆らうと選挙のときの政党助成金の配分が減るっていわれてるんだよ」「小沢さんは選挙強いから、組織で応援してもらわないと勝てないし」「小沢さんって、自民党より昔の自民党的なんだよ。恐怖と金で支配してくるっていうさ」
という意見も洩れ聞こえてきまして、ええ、一部の意見であると願ってはおりますわ、鳥かごに入った小鳥ちゃんしか操れないんじゃ、小沢一郎の名が泣きますし。第一、そんな程度の理由で逆らえない民主党の議員も議員でありますし。
実際、国民は、二大政党制大賛成なわけですよ。どう考えたって、自民党に緊張感をもたせる対立政党があったほうがいいに決まってる。にもかかわらず、「でも民主党にはできる気しないんだよなあ」って思ってしまうのは、党首である小沢さんが「これだ!」ってビジョンを見せてくれないから。だからどうにも身を任せる気がしやしません。
小沢くんを倒せる若手がいないことも含め、小沢くんも民主党の他の党員さんも猛省しないといけませんね。いまって最大のチャンスのはずなのに、これを生かせないなら民主党は張り子の虎になっちゃいます。いやもう、全然そう思ってますけど。
ねじれ国会で何も決まらないっていうけれど、ほんとうに明らかに正しくて、国民の利益になる法案なら、反対するほうにも傷が付くわけですよ。民主党だってただ反対すればいいわけじゃないのはもうわかっているはず。そんなことより、いま国民のためになる発言と行動ができる人物に出てきてほしい!
ミスター飯嶋勲は、福田さんが自民党員20人連れて小沢と組めば政局になるとおっしゃっていたけど、国民としてはもうそういうゲームはねえ、見たくないですねえ。数合わせばっかりの政局はたくさんでございます。やるんなら元社会党を全部外して、ほんとうにほんとうにやりたいことがあるのかどうか、自民党の中核議員を巻き込んで最後の勝負になるのかどうか、小沢一郎の男を懸けた、一世一代の勝負しかないんじゃないんでしょうか。だったら見てみたい! まあそれをまた受けることのできる人って、限られていると思いますが。
いまのまんまじゃ「どっちも選ぶのイヤ。こんなんだったら当分1人でいるか、まあいまより悪くなりそうもないってことで自民党?」くらいの感じですか。でも自民党も真面目に死に体。次の選挙で大敗したら公明党と組んでも政権取れないなんて、どんづまりもいいとこです。こっちも要反省。
だけどいまくらい日本が困窮しているのに民主党が光って見えないって、はっきりいってしょうもないことこのうえなしです。べつに一郎ちゃん1人が悪いとは私申しませんが。ほんとうに根本的な党のあり方を自民にも民主にも考えていただきたいですわー。
そんななかで、先日胡錦濤が来日したときの安倍前総理の発言は光ってましたね。「うわー! 晋三さまやってくれる! いっそ再登板もありじゃない?」と、ころりと思ってしまったのは私だけではないはず。普通だったらあの辞め方だと、そういうことって思わないし、あのくらいの発言は海外では目立つほどでもない当たり前の発言ですが、かなり光って見えるほど、いま私たちは男らしい態度、当たり前の国家のありようをリードしてくれる言葉に飢えているんだと思います。
同時に、私はあの方のことも思わずにいられませんでした。「あの方がした改革って、よかったのか悪かったのかわかんないけど、あの時代が懐かしいのは、気のせい? あのころが妙に輝いて見えるー」。
もう一度、あの喜びを
その方とは、もちろんミスターライオン! 小泉純一郎さまです!
あの方が現役な時代、何か私たちは元気でした。実際は経済から何からメタメタでございましたが、あのドラえもんみたいなおじさんの横に純一郎さまがいるだけで、「なんかやばそうだけどいっか」と思えたりしたものです。一時期はこのままアメリカに売られちゃうのかとドキドキでしたけど、思い返せばあの日々は幸せでした。郵政民営化がいまだに「必要だったの?」かもわかりませんが、「あれだけ強くいってるんだから、必要なのかなあ。とりあえずやらせてみよっか」なんて思えて、1票入れる気になったわけです。
正直その後、日本の雇用から何からむちゃくちゃに壊れましたから、国際競争から日本国民を守る改革ではまったくなかったとは思いますが、でも「競争力つけないことには、やられちゃうからねえ」とどこか納得。「働かない人たちをいつまでも食わしておくことが、国を守ることでもないしね」とも思ったりして。
私たちは楽な生活に戻りたいというより、この膠着状態から抜け出せるよう厳しく鞭打って、元気づけてくれるリーダーをこそ必要としているのではないでしょうか? そしてこの国をいい加減作り直したい、国民だって本気になるとすごいんだから! と、見せたい気分だったりするんですね。
「そうだわ」と私、はたと思い返しました。いままでの少ない恋の経験振り返れば、変に甘やかして口当たりのいいこという人に限って、いざというときがっかりだった。ただ楽をさせてくれる人は、ぬるま湯みたいでつまんないか、あるいは私をダメにしたわ。それよりも厳しく私に鞭打って厳しいことをいってくれる人と一緒にいたとき、私は頑張れた。あるいはお金も何にもなくても、私のために真剣に頑張ってくれる人。そういう人はプレゼントも何もくれなかったけれど、その一生懸命な姿を見ているだけで幸せだった――。
っていうことは、いま日本国民も口当たりのいいことばっかりいって志のない男なんかじゃなくて、骨太の、志ある男と付き合わないといけないんじゃないの? と。
人間、痛みは忘れるけれども、幸福の記憶は忘れないといいます。なぜなら痛みを忘れることができないと、出産にしても、いろんな努力にしても、繰り返し行なうことができないから、人類が滅んでしまうのだとか。逆に幸福の記憶、快楽はしっかりと脳に刻まれて、いつまでもその記憶で私たちを突き動かし、「もう一度、あの喜びを」と頑張らせてくれるんですって。
そういう人類種の保存のシステムからいえば、何回痛い目にあっても懲りずに恋愛する“おばかさん”でいることって正しいみたいですよ。
たしかに女として人生考えたとき、安定したお給料稼いでくれるからって、好きでもない人とぬるま湯みたいな人生過ごすより、どんなに大変でも好きな人と頑張って生きていくほうが幸せに決まってる! 好きな人となら、困難も乗り切れるし、頑張れるし、頑張るのって気持ちいいし。
生活の安定をくれる男なんつったって、いつ何があるかわからないんだから、一生必ず安心な保険みたいな男なんて幻想にすぎないし。そんなの捕まえるためにトキメキ諦めるなんて、真っ平ごめん!
そう考えると、とにかく待望すべきは、勝負に出てくれて、ドキドキさせてくれて、こっち(国民)のやる気を引き出してくれる男(総理!)しかいないでしょう。政策云々もいいんだけど、はっきしいって国民の大部分には、難しいことわかんないんだから。
いま、日本人に必要なのは、お金も何にもない時代を打破してくれるハイパーな男なんですよね。ちんけな絵に描いたお餅みたいな安定とか、福祉とかいわれても全然ぐっとこないし、ぐずぐず複雑な策謀練られても、ますます元気なくなっちゃうんで。
志ある最高の武将を選びたい
そんなわけであたくし、もっともハイパーだった男、小泉純一郎との熱い日々の再来を願わずにはいられません。
まだまだ元気な彼に毎日ブラウン管に登場してもらい、「雇用崩壊とかいっててもダメダメ、まず自分のバリュー上げないとね。貧乏人は麦を食えって言葉知ってる?」とか、「増税反対なんていうけど、財源どーするの? 頑張らなきゃ! 稼ぐに追いつく増税なし!」とか無茶なこといってほしい! 増税はイヤですけど(泣)。同時に公務員のお給料もバンバン減らして改革進めてくれれば、なんか多少は溜飲も下がって納得しちゃうような。
なんていうか、腕のいいヒモの付いた女性って、嬉々として働くじゃないですか。ほんとうなら働かされて上前はねられるっていいことじゃないけど、本人幸せならそれもありっていうか。
いまの日本って、ただたんに守られて、安心して生きられればいいって状態じゃないと思うんです。ファシズムとか変な方向にいったらマズいですけど、これだけうるさ型と世界の視線が光っている時代に、大戦前みたいなナイーブな暴走なんてできるはずもありませんから、それよりもとにかく元気になりたいわけで。
あたくしは小泉、安倍の再登板を願いたいですわあ。安倍さんも少しは胆力つけたでしょうし。その後ろに中川、麻生ラインが控えて戦うのであれば、皆さんなかなかの男前ぞろいですし、国民もちょっとやる気になるってもん。もしそれを受けて小沢さんが最後のほんとうの勝負に出てくれるんだったら、見たいですね!
もう自民とか民主とかいってる場合じゃないですよ。党なんて考え、もうやめちゃって、誰に誰が付くのか、男力の対決が見たい。小泉さんがよしんば出る段ってとき、安倍さん中川さん麻生さんあたりが、「イヤイヤ俺が」って出てきても素敵ですね。
戦国武将もそうですけど、何回失敗しても、死なないかぎり勝負しつづける男は必ず器を伸ばすもんです。そんな男を見ると女も燃えるし、真剣な男に抱かれたいとき、女は最高に綺麗になりたいと思いますから、そうしたらそんな女を見て男も燃えてくださるわけで。
あたくしは、まさに永田町が戦国時代に突入してくれたらと真剣に思っていますわ。そして、いちばん私たち国民のことを考えてくださる、世界にも通用する志と胆力、品格をもった最高の武将を選びたい。ああ、想像するだけでなんか身も心も潤ってしまいそう。丸裸で、戦場に焼け出されたとき出会う男と女が燃えられたら、それが国を興す力になるんじゃないでしょうか。
いま日本は、経済における第2の敗戦から復興できるか否かの、ターニングポイントにいるのだと思いますわ。でも国乱れて忠臣現る、と昔から申します。いまから出てくる男たちってきっと素敵。そしてもしかしたら小沢さんも「偽者じゃないよ」と証明してくれるかもしれませんしね。
男たちのこれからが、じつに楽しみな今日このごろでございます。女としてはとりあえずお風呂で、肌でも磨いておりますわ〜。(文中敬称略)
※各媒体に掲載された記事を原文のまま掲載しています。