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http://www.kahoku.co.jp/news/2008/06/20080614t73052.htm
続く余震募る不安 地殻内の逆断層型
土砂に埋もれた駒の湯温泉=14日午前11時ごろ、栗原市栗駒沼倉耕英東
岩手・宮城内陸地震で気象庁は14日、記者会見し、今後1週間程度はマグニチュード(M)6、震度6弱程度の余震が起こる可能性があるとして注意を呼び掛けた。横田崇地震津波監視課長らによると、西北西―東南東方向に岩板が押されて起きる逆断層型で、地殻内で起きた地震とみられる。震源付近に活断層は確認されていなかったが、横田課長は「地形的にはあってもおかしくない」と話した。
仙台管区気象台によると、発生が確実視される宮城県沖地震とはメカニズムが異なるという。長谷川昭東北大名誉教授(地震学)は、2003年7月に東松島市などで震度6強を観測した宮城県連続地震との関連を指摘し、「断層がつながっている可能性もある」としている。
東北大災害制御研究センターの源栄正人教授は「岩手県南には五つの活断層があるが、今回の震源域はこれまで知られていない場所だ。余震が多く、土砂崩れや家屋の倒壊など2次災害に注意すべきだ」と話している。
今回の地震で気象庁は本震の初期微動(P波)を観測し、2段階の緊急地震速報を出した。仙台市宮城野区の仙台管区気象台では、一般向け速報が出された5秒後の午前8時44分零秒に主要動(S波)を観測した。
気象庁は正午までに震度1以上の余震を95回観測。午前9時20分にはM5.6の余震があり、大崎市で震度5弱を観測した。
仙台管区気象台によると、揺れが強かった地域のうち山形県が大蔵村に設けている地震計のデータが気象庁に届かなかった。原因を調べている。
【ドキュメント】
8時43分 岩手県内陸南部で震度6強の地震が発生。宮城、岩手、秋田各県が災害対策本部を設置
8:50 政府が首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置。福田康夫首相は「被災者の救助に全力を」と指示
9:20 宮城県の大崎鳴子で余震とみられる震度5弱の揺れ
10:21 町村信孝官房長官が緊急会見し、死者2人、負傷者8人と発表
10:40ごろ 警察庁が災害警備本部を設置し、警視庁などに広域緊急援助隊の派遣準備を指示
10:50 岩手県知事が陸上自衛隊に災害派遣要請
11:00 宮城県知事が自衛隊に災害派遣要請
11:10ごろ 気象庁が「平成20(2008)年岩手・宮城内陸地震」と命名したと発表
11:38 泉信也防災担当相らの政府調査団が現地に出発
12:10 JR東日本は、運転を見合わせた東北新幹線東京―仙台間が午後1時半ごろ、再開の見込みと発表
12:20ごろ 国土交通省が緊急災害対策派遣隊の派遣決定を発表