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群衆エキストラ、揃ったリアクションの謎
[ 2008年06月09日 10時00分 ]
エキサイト
エキストラたちのおかげでまた、ドラマのリアリティも増してきます。皆さん、おつかれさまでした。
ドラマを見ていて、群衆シーンの不自然さが気になったことはないだろうか。
たとえば選挙の街頭演説の聴衆のシーン。普通なら、通行人はすぐ立ち去ったり、隣の知人と話したり、熱心に耳を傾けたりと、関心度に応じてバラバラのリアクションをしているはずなのに、なぜかドラマでは、一糸乱れないリアクションや一様に同じような表情だったりする。
この謎を解くべく、月9ドラマ『CHANGE』の、エキストラに参加をしてみた。
今回は、選挙街頭演説のシーンということで、フジテレビの大階段に1000人を超えるエキストラが集合した。
この手のエキストラは、テレビ局自前の「ファンクラブ」などから人を集める。こういった場合、ギャラ無しで交通費も自腹。プロのエキストラの場合だと、平均1本数千円程度らしい。私も、憧れのタレントと“共演”する気分でエキストラに参加してみた。
「ぎっしりつまった聴衆」ということで、自分の立ち位置は50センチ四方程度で、身動きもできない。予定では、そこに3時間立ちっ放し。ローヒールとはいえパンプスなので、足がもつのかかなり不安になった。周囲にはコンサートのようなバリケード枠が組まれ、その外には本当の野次馬がさらに数百人取り巻いていて、すごいことになっていた。
「朝倉さん」「国会王子」という役名で声援を送るよう指示され、くれぐれもタレントの名前を呼ぶなという説明に笑ってしまった。
選挙カーの上に演出家が立ち、説明を始める。白旗が振られたらテストや本番の合図で、撮影がスタート、赤旗で撮影終了の合図になるとのこと。また、演説のここから真剣に話を聞き入るなど、細かい演出意図が説明される。
撮影がスタートして、タレントが選挙カーに立つと、全員真剣モードで役名の声援を送っていた。彼が聴衆を前に緊張しながら必至に訴える演技に、ホントにドラマを見ている気分になる。実際には数分のシーンなのだが、何度も何度も同じシーンを、カメラアングルを変えて撮影する。
そのたびに、彼は自分が映らないシーンでも声をはって演技をしていた。こっちもどこを撮っているかわからないので、必至に声援を送って演技(?)する。
そんなことを3時間立ちっ放しで繰り返せば、さすがに疲れる。途中2回ほど休憩がはいるが、地面にしゃがむスペースがないので、座るのも大騒動。
トイレに行こうものなら、せっかくキープした位置には戻れないので、トイレも行けない。そうなってくると、みんな、まったりした顔しかできないし、旗に合わせて一斉の演技をするから、一糸乱れないリアクションになる。“徐々に”とか、“個々に”という動きが、どっちにしろできなくなってくるのだ。
「2、3回の拍手を聞いてから、拍手して」と支持されても、一斉の拍手になったりしてしまう。そんなわけで、エキストラたちの「演技」は、より揃ってしまうわけだ。
つらいエキストラだったが、それでも最高のご褒美は、選挙カーの上に立つタレントの姿。時折見せる笑顔や、何気ない仕草にうっとりとして疲れも癒される。
また、参加しよう!!
(道明寺さくら)