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http://blog.livedoor.jp/devlin/archives/50700999.html
虎視牛歩
状況の凝視
January 18, 2007
浜四津敏子の糸数慶子に対する虚偽演説
「蒸発」してしまった公明党・浜四津代表代行の「初心」
浜四津敏子は弁護士出身である。ウィキペディアによれば、1969年に司法試験に合格し、翌年結婚。日弁連で「女性の権利に関する委員会」の委員に就任し（1984年）、東弁では「子どもの人権110番」を担当（1989年）、その翌年に日本女性法律家協会の副会長を務めている。さらにその翌々年、参院選でトップ当選を果たした。
現在は、参議院で「法務委員会」と「政治倫理審査会」の委員を務めている。
一貫して「女性の権利」、「子どもの人権」を擁護する立場から法律の専門家として政治家を務めてきた――はずだった。なのに、いともあっさりと公職選挙法235条2項（虚偽事項の公表罪）違反をやってのけたのだった。しかも、告発されても未だに謝罪していない。当たり前だと思っているのだろうか？ 法律の専門家として恥じるべきではないか。弁護士は違法行為を未然に防ぐため助言をするべき立場だ。誰かが違法行為をしようとしているのを、「やめなさい」と制止し、たしなめる立場だ。弁護士の使命は、「基本的人権を擁護し、社会正義を実現すること」なのだ。糸数慶子に対する中傷は、公選法違反のみならず、刑法230条（名誉棄損の罪）の違反にもあたる。
前からこういう犯罪を平気でする人だったのか。どうもそうではなかったらしい。『週刊金曜日』のコラム「風速計」で、評論家の佐高信は浜四津敏子の著書『やっぱりひまわり』（鳳書院）から次のように引用している。
「思想、信条、理念、信念といったものは、人間の精神の中核をなすものとわれわれは考えている。それを、『政権』『総理や大臣の座』『利権』『目先の欲得』で投げ捨てる、というのは人間として恥ずべきことではないか。これを為政者が平気でやってのける、しかも国民の皆さんもそれを支持している」（浜四津敏子『やっぱりひまわり はまよつ敏子の2000日奮闘記』鳳書院、、1997年12月、ISBN:4-87122-109-1）
その後、1998年11月17日の盗聴法反対集会において浜四津は次のように述べたという（孫引き）。
「私個人としては、特に犯罪捜査のための通信傍受に関する法律案、いわゆる盗聴法については憲法上大きな問題があり、このまま安易な導入をすることは大変に危険が大きいと危惧するものであります」「それは盗聴捜査が通信の自由という憲法上の人権を侵害する可能性が大きいというだけでなく、盗聴という手段には歯止めが利かない。国家権力の都合で政治的に利用されてしまう危険性が大きいという歴史的教訓があるからであります」（いずれも浜四津敏子の発言。佐高信「公明党の原理的滑落」雑誌『世界』11月号）
公明党が自民党に合流して与党に転じた結果、上記した浜四津の発言は賞味期限切れとなってしまい（「佐高信発言」）、『総理や大臣の座』『利権』『目先の欲得』に目が眩み、自らの発言を反故にしてしまった。これまで自身が「人間の精神の中核」として重視し訴えてきた、政治家として、弁護士として、ひいては人間としての理念をかなぐり捨てたのだ。
そしてついに政治倫理が求められる政治家としての信念、社会正義が求められる弁護士としての理念を投げ捨てて、政治家・糸数慶子の名誉を毀損するという人倫にも悖る犯罪を敢行するに至った。権力を持った政治家は、このようにして腐ってゆく、浜四津の行為はその見本である。
浜四津事務所は、「一言一句は記憶にないが、そうした趣旨の演説をしたのは確かです。警察から連絡があれば対応します」と言った（前の記事のリンク先参照）。自らの犯罪を自覚しているらしい。ならば、何よりもまず、政治家・弁護士・人間として、いますぐにでも糸数に謝罪しに行き、その反省の上に立って辞職すべきではないのか。
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佐高信「拝啓 浜四津敏子様」（『週刊金曜日』風速計619、2006/08/25）
『花・髪切と思考の浮游空間』: 「公明党にみる『政治の不在』 −佐高信が指摘する」（2006-11-23 09:00:23）
沖縄残念、真実を胸に協調するのみ（『Like a rolling bean (new) 出来事録』2006-11-19）
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