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歯の自動照合システム開発(東京朝日新聞)
群馬の歯科医ら 日航機遺族と出会い
もしもの時に、身元確認に使われる歯の新しい照合方法を群馬県高崎市の歯科医師らが10年がかりで開発した。「犠牲者を性格により早く家族の元に帰したい」。背中を押したのは、23年前に墜落した日航機事故の遺族が漏らした一言だった。
高崎市の歯科医師小菅栄子さん(36)らが開発したのは、歯のX線写真の自動照合支援システムだ。
歯を身元確認に使う場合、犠牲者の歯の写真と、歯科医院から取り寄せた写真とを見比べる。だが、肉眼での分析には時間がかかり、歯科医でない限り確認できなかった。
小菅さんらは、犠牲者の歯と生前の写真をもとに電子データ化。そのうえで互いの伸縮やひずみを補正し、照合する「位相限定相関法」の技術を開発。開発過程で、指紋照合で先行していた東北大学院情報科学研究科の青木孝文教授らに助けられた。
後押ししたのは、群馬県の御巣鷹の尾根に墜落した日航機機長、故高浜雅己さんの妻淑子さんの言葉だった。
「本当に夫の歯なのか、17年間、信じられなかった」
02年8月、小菅さんが同じ歯科医で、墜落時に遺体の識別作業に携わった父篠原瑞男さん(62)と御巣鷹に「慰霊登山」をした時、出会った。高浜さんの手がかりは「5本の歯」だったという。
その後、医院に淑子さんを招き、歯による身元確認について説明する中で、形見に寄せる気持ちを知らされた。
「早く、正確な身元確認は、あの時からの課題だった」と篠原さん。「2年後の実用化」を目指している。
(高重治香)
私のコメント
日航ジャンボ123便では1週間後に捜索範囲を1kmに広げた結果新たに3遺体が収容されたことからもわかるように、広範囲に遺体が散らばっている。これは、123便が飛行中に中性子爆弾を被弾し落下したことを示している。現在でも犠牲者の遺骨がある。DNA鑑定等も導入して少しでもご遺族の元に帰してあげるべきである。