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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080329-00000001-mai-pol
<暫定税率>「政争の具にする愚」 4知事緊急アピール
3月29日0時7分配信 毎日新聞
「与野党で誠実に協議を」。28日午前、山形、鳥取、徳島、佐賀県知事が東京・永田町の都道府県会館で会見し、揮発油税などの暫定税率を維持した予算関連法案の年度内成立を求めて緊急アピールを行った。
知事たちは、与野党がにらみ合ったまま道路特定財源の暫定税率が期限切れへと向かう現状を口々に批判した。アピール文を読み上げた古川康佐賀県知事は「政治不在で、『混乱の春』にしないで」。飯泉嘉門徳島県知事は「『地方に迷惑をかけない』との言葉が躍るだけ。日一日、現場の不安や混乱は増幅している」。斎藤弘山形県知事は「政争の具にする愚、この一言に尽きる」。平井伸治鳥取県知事は「国会は表決堂なのか。与野党はいいかげんに目を覚まして」。言葉には中央の無策に翻弄(ほんろう)される地方の無念さがにじんだ。
その会見会場から数百メートル離れた国会では同日午後、道路特定財源の一般財源化を打ち出しながらも暫定税率は維持する新提案を前日に公表した福田康夫首相が、参院予算委員会で野党の厳しい批判を浴びた。
福田首相は、暫定税率維持を盛り込んだ租特法改正案について「まずは法案を通していただきたい。そのうえで(野党と)協議させてもらいたい」と繰り返した。
しかし民主党の直嶋正行政調会長は「暫定税率を廃止しても(道路整備は)十分やっていける」と反論。首相は「(期限切れで)2・6兆円の財源が不足すれば、建設業者や道路工事関係者の経済活動が停滞し、日本のGDP(国内総生産)は間違いなく下がる」と訴えたが、議論は平行線のまま終わった。
共産党の小池晃政策委員長も、道路整備予算の額を事前に定める「道路整備の中期計画」について、首相が「5年に短縮」にとどめたことに触れ「一般財源化と言いながら『特定財源(の暫定税率)を10年続ける法案を通せ』は矛盾する。際限なく道路を造る仕組みは残る」と切り捨てた。結局、野党は政権の浮沈をかけた福田首相の新提案をほとんど評価しなかった。
首相の新提案は石油業界にも混乱を及ぼした。石油元売り企業団体「石油連盟(石連)」と、販売業者団体「全国石油商業組合連合会」は28日、予定していた合同会長会見を中止した。福田首相が道路特定財源の一般財源化を打ち出したことで、「しばらくは今後の動きが読めない。うかつに動かない方がいい」(石連関係者)となった。石連はこれまで、期限切れ後に予想される混乱を与野党議員に説明し、混乱回避に理解を求めてきた。期限切れが現実のものとなったわけだが、業界団体が販売や価格設定などで具体的な指導を行うわけにはいかず、手詰まり感が漂い始めている。
最終更新:3月29日0時7分