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新銀行東京、石原知事の責任が焦点に 都議会追及へ
東京都が1000億円を出資し、経営難に陥っている新銀行東京で、都が400億円を新銀行に
追加出資する議案の審議が11日の都議会予算特別委員会で最大のヤマ場を迎える。
銀行の経営実態の開示や石原慎太郎知事の説明が不十分で、都議会は追及を強める構えだ。
追加出資の妥当性や再建策の実効性、石原知事の責任が大きな焦点となる。
「情報不足で評価しようがない」「説明を聞いても謎ばかりだ」。
石原知事が提出した追加出資案について、都議会や都庁内で不信の声が広がっている。
追加出資について、石原知事は(1)事業清算(2)破綻(はたん)
(3)追加出資の選択肢のうち「(他に)方法がない。店じまいすれば1000億円以上かかる」
と訴えたが、追加出資を選んだ経緯や数字の算定根拠は示していない。
400億円という出資額の根拠についても、都側は「国際決済銀行(BIS)規制で事業展開の上で
避けられないリスクに対応する資本を確保する」と説明するだけで、算定方法は示していない。
再建策でも、銀行側は3年後に単年度黒字にする再建計画を発表したが、資産を約4分の1に
縮小するのに業務粗利益を2倍以上にする内容で、専門家からは「実現困難」との声が上がる。
経営悪化の責任論をめぐっては、石原知事は「常識では考えられないような運営をした」と
旧経営陣の責任を強調する。だが、旧経営陣からは「都の計画に沿っただけ」との反論があがり、
互いに責任を押しつけ合う構図となっている。
都議会は自民、公明、民主3会派が04年、銀行設立に向けた1000億円の出資を認めた。
だが今回、与党幹部も「追加出資しかないと知事が言っても都民に理解してもらえない」と話す。
「債務超過を避けるためだけの出資。銀行側からは当初300億円で足りるとの提示もあった」
(都議)との声もあり、与野党とも石原知事を厳しく追及する構えだ。
アサヒコム http://www.asahi.com/politics/update/0309/TKY200803080241.html