★阿修羅♪ > 昼休み10 > 201.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
与党 『待機』の奇策 参院予算委 欠席の民主反発委員長解任論も
2008年3月5日 朝刊
野党欠席のため流会となった参院予算委=4日、国会で
二〇〇八年度予算案をめぐり、民主党が審議拒否を続ける国会で、与党は四日、民主党欠席では開会できない参院予算委員会をセットし、福田首相と全閣僚、与党委員が待機する戦術を始めた。連日、「ひたすら待つ」姿を国民に見せ、民主党を揺さぶる狙いだ。ただ、民主党は態度を硬化させており、刺激が強すぎるとかえって亀裂を深める恐れもある。 (原田悟)
「ご覧の通り委員会を開けない。あす以降も全員の出席を待ちたい」
参院予算委の鴻池祥肇委員長(自民)はこの日、開会予定時刻から約五十分後、空席の野党席を見渡して流会を宣言した。
与党が奇策ともいえる戦術に出たのは、与党委員だけでは国会法が定めた委員会開会条件の「半数以上の出席」を満たせないため。民主党が審議拒否の期間を「少なくとも一週間」と宣言している以上、日程を決められる委員長職権を生かし「世論に訴えるしかない」(自民党幹部)わけだ。
与党は、嫌がらせと批判されるのを承知で一日約一時間、首相らが座ったままの「異様な光景」(参院幹部)を演出し続ける方針。平時なら、議員が地元選挙区へ帰る八日の土曜日もこの作戦を実行する構えで、欠席の不当性を訴えていく。
一方、民主党は「パフォーマンスだ」(簗瀬進参院国対委員長)と強く反発し、四日の自民党との参院国対委員長会談を拒否。審議拒否を継続するだけでなく、鴻池委員長の解任決議案を参院で野党の過半数で議決し、民主党の委員長に代えるべきだとの強硬論も出ている。
民主党内には、審議拒否の原因は予算案を強引に衆院通過させた与党にあるにもかかわらず、責任転嫁しているとの憤りが充満。三月末にガソリン税(揮発油税など)の暫定税率を期限切れに追い込んだ後の「四月の戦い」(幹部)を意識した戦略も取りざたされ始め、早期の審議復帰を求める声は少数派だ。
自民党幹部は、先の見えないにらみ合いに「我慢比べだ」と自らに言い聞かせている。
この記事を印刷する
最新記事