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防衛省がイージス艦の航海長を海上保安庁に無断で事情聴取していた問題で、石破防
衛相のクビが飛ぶ情勢だ。航海長は事故発生時前後の当直士官、つまり現場責任者である。
コッソリ呼んだ石破大臣や幕僚監部は何を聞き出し、口止めしたかったのか――。
「今回の件は、自動車運転でいえば、ウインカーを出さずに突然曲がったり、高速道路
上で突然止まったりしたのと同じ。考えられない事故だ」
海上自衛隊のあるOBがこう前置きした上で、状況から推測できる“真相”を語った。
「見張り員らの引き継ぎに問題はない。乗組員は5分前始動が徹底されており、交代前
と後の見張り員は一緒に漁船団を確認するからだ。交代は確実に行われたというから、
引き継ぎも万全ということだ。見張り員から当直士官に情報が伝わらない、という状況
もあり得ない。見張り員は皆、マイク付きヘッドホンで情報を共有。漁船団を確認すれ
ば、方角と距離を叫ぶ。それを(司令塔である)艦橋の伝令が聞き、当直士官に伝える。
当直士官自身も海面を見渡せるのだから、見張り員の報告が不自然なら双眼鏡で見た
り、再確認したりすればいい。見たのが青灯か赤灯か、という問題ではない。基本通り、
面舵を切れば済む話だ」
見張り員は確実に任務遂行していた。ならば、考えられることは何か。
「艦橋に当直士官がいなかった。または他の者に当直を任せていたかのどちらかだ。と
すれば、自動操舵を続けたことも納得できる。見張り員が情報を上げても指示をする責
任者がいないんだから船は直進するだけ。運転手のいない車が道路を走っているのと同
じことだ」
(続く)
【2008年2月28日掲載記事】
■ソース(infoseek・日刊ゲンダイ)
http://news.www.infoseek.co.jp/gendainet/society/story/02gendainet02035933/
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